徒然草第110段:双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、『勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし』と言ふ。 道を知れる教、身を治め、国を保たん道も、またしかなり。 ーーーーー 双六の名人と言われている人に、勝つ為の手段を聞いてみると、『勝とうとして打つのはダメだ。負けないようにして打つのが良い。どの手が一番早く負けてしまうのかを心配して、その手を使わないようにし、少しでも遅く負けるような手を

徒然草第110段:双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、『勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし』と言ふ。  … Read more 徒然草第110段:双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、『勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし』と言ふ。 道を知れる教、身を治め、国を保たん道も、またしかなり。 ーーーーー 双六の名人と言われている人に、勝つ為の手段を聞いてみると、『勝とうとして打つのはダメだ。負けないようにして打つのが良い。どの手が一番早く負けてしまうのかを心配して、その手を使わないようにし、少しでも遅く負けるような手を


徒然草第109段:高名の木登りといひし男、人を掟てて、高き木に登せて、梢を切らせしに、いと危く見えしほどは言ふ事もなくて、降るる時に、軒長(のきたけ)ばかりに成りて、『あやまちすな。心して降りよ』と言葉をかけ侍りしを、『かばかりになりては、飛び降るとも降りなん。如何にかく言ふぞ』と申し侍りしかば、『その事に候ふ。目くるめき、枝危きほどは、己れが恐れ侍れば、申さず。あやまちは、安き所に成りて、必ず仕る事に候ふ』と言ふ。 あやしき下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。鞠も、難き所を蹴出して後、安く思へば必ず

徒然草第109段:高名の木登りといひし男、人を掟てて、高き木に登せて、梢を切らせしに、いと危く見えしほどは言ふ事もなくて、降るる時に、軒長(のきたけ)ばかりに成りて、『あやまちすな。心して降りよ』と言葉をかけ侍りしを、『 … Read more 徒然草第109段:高名の木登りといひし男、人を掟てて、高き木に登せて、梢を切らせしに、いと危く見えしほどは言ふ事もなくて、降るる時に、軒長(のきたけ)ばかりに成りて、『あやまちすな。心して降りよ』と言葉をかけ侍りしを、『かばかりになりては、飛び降るとも降りなん。如何にかく言ふぞ』と申し侍りしかば、『その事に候ふ。目くるめき、枝危きほどは、己れが恐れ侍れば、申さず。あやまちは、安き所に成りて、必ず仕る事に候ふ』と言ふ。 あやしき下臈なれども、聖人の戒めにかなへり。鞠も、難き所を蹴出して後、安く思へば必ず


徒然草第116段:寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、ただ、ありのままに、やすく付けけるなり。この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。人の名も、目慣れぬ文字を付かんとする、益なき事なり。 何事も、珍らしき事を求め、異説を好むは、浅才の人の必ずある事なりとぞ。 ーーーーー 寺の名前やその他の物でも、名を付ける事を昔の人は少しも欲張らずに(こだわらずに)、ただ、ありのままに気安くつけたものだ。最近は、深く考え込んで、自分の才覚を表そうとでもする

徒然草第116段:寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、ただ、ありのままに、やすく付けけるなり。この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。人の名も、目慣れぬ文字を … Read more 徒然草第116段:寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、ただ、ありのままに、やすく付けけるなり。この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。人の名も、目慣れぬ文字を付かんとする、益なき事なり。 何事も、珍らしき事を求め、異説を好むは、浅才の人の必ずある事なりとぞ。 ーーーーー 寺の名前やその他の物でも、名を付ける事を昔の人は少しも欲張らずに(こだわらずに)、ただ、ありのままに気安くつけたものだ。最近は、深く考え込んで、自分の才覚を表そうとでもする


徒然草第113段:四十にも余りぬる人の、色めきたる方、おのづから忍びてあらんは、いかがはせん、言に打ち出でて、男・女の事、人の上をも言ひ戯るるこそ、にげなく、見苦しけれ。 大方、聞きにくく、見苦しき事、老人の、若き人に交りて、興あらんと物言ひゐたる。数ならぬ身にて、世の覚えある人を隔てなきさまに言ひたる。貧しき所に、酒宴好み、客人に饗応せんときらめきたる。 ーーーーー 四十歳を越えようという人が色事(男女関係)の方面に関心を持ったとしても、心の中に秘めているのであれば仕方ないであろうか。男女関係の事柄

徒然草第113段:四十にも余りぬる人の、色めきたる方、おのづから忍びてあらんは、いかがはせん、言に打ち出でて、男・女の事、人の上をも言ひ戯るるこそ、にげなく、見苦しけれ。  大方、聞きにくく、見苦しき事、老人の、若き人に … Read more 徒然草第113段:四十にも余りぬる人の、色めきたる方、おのづから忍びてあらんは、いかがはせん、言に打ち出でて、男・女の事、人の上をも言ひ戯るるこそ、にげなく、見苦しけれ。 大方、聞きにくく、見苦しき事、老人の、若き人に交りて、興あらんと物言ひゐたる。数ならぬ身にて、世の覚えある人を隔てなきさまに言ひたる。貧しき所に、酒宴好み、客人に饗応せんときらめきたる。 ーーーーー 四十歳を越えようという人が色事(男女関係)の方面に関心を持ったとしても、心の中に秘めているのであれば仕方ないであろうか。男女関係の事柄


 米国小児科学会(AAP)は1月5日、自室にスマートフォンなどの「小さな画面」があるケースでは、就寝時間が遅く睡眠時間も短いとする研究を紹介した。Pediatrics誌2015年2月号(1月5日オンライン版公開)に掲載。  本調査では、4-7年生2048人を対象に、就寝時刻、起床時刻、眠気と寝室にテレビやスマートフォンなどの小さな画面があるかどうかについて調査した。その結果、寝るとき近くにスマートフォンなどを置いていたり、寝室にテレビがある子どもは平日の睡眠時間が短く、スマートフォンなどの近くで寝る子ど

 米国小児科学会(AAP)は1月5日、自室にスマートフォンなどの「小さな画面」があるケースでは、就寝時間が遅く睡眠時間も短いとする研究を紹介した。Pediatrics誌2015年2月号(1月5日オンライン版公開)に掲載。 … Read more  米国小児科学会(AAP)は1月5日、自室にスマートフォンなどの「小さな画面」があるケースでは、就寝時間が遅く睡眠時間も短いとする研究を紹介した。Pediatrics誌2015年2月号(1月5日オンライン版公開)に掲載。  本調査では、4-7年生2048人を対象に、就寝時刻、起床時刻、眠気と寝室にテレビやスマートフォンなどの小さな画面があるかどうかについて調査した。その結果、寝るとき近くにスマートフォンなどを置いていたり、寝室にテレビがある子どもは平日の睡眠時間が短く、スマートフォンなどの近くで寝る子ど


「1日2杯以上飲酒」脳卒中43%増【米国心臓協会】 高血圧や糖尿と匹敵する危険因子  米国心臓協会(AHA)は1月29日、中年期の大量飲酒が脳卒中リスクに与える影響は高血圧や糖尿病などに匹敵することを示す研究を紹介した。Stroke誌に掲載。  この研究は、スウェーデン双生児レジストリーに登録された1万1,644人の中年期同性双生児データ1万1644人(研究開始時60歳未満)を対象に、1967-70年にアンケート調査を実施。さらに、退院記録や死因のデータを含め2010年までの43年間追跡し調査した。被

「1日2杯以上飲酒」脳卒中43%増【米国心臓協会】 高血圧や糖尿と匹敵する危険因子  米国心臓協会(AHA)は1月29日、中年期の大量飲酒が脳卒中リスクに与える影響は高血圧や糖尿病などに匹敵することを示す研究を紹介した。 … Read more 「1日2杯以上飲酒」脳卒中43%増【米国心臓協会】 高血圧や糖尿と匹敵する危険因子  米国心臓協会(AHA)は1月29日、中年期の大量飲酒が脳卒中リスクに与える影響は高血圧や糖尿病などに匹敵することを示す研究を紹介した。Stroke誌に掲載。  この研究は、スウェーデン双生児レジストリーに登録された1万1,644人の中年期同性双生児データ1万1644人(研究開始時60歳未満)を対象に、1967-70年にアンケート調査を実施。さらに、退院記録や死因のデータを含め2010年までの43年間追跡し調査した。被


米国心臓病学会(ACC)は3月5日、テストステロン製剤の使用に関する米国食品医薬品局(FDA)の声明を紹介した。  米国FDAは、テストステロン補充療法(TRT)で承認されているのは明らかな内科的疾患によるホルモン低下における治療の場合のみであり、老化によるホルモン低下に対しては使用するべきではないとの声明を発表。諮問委員会からは、テストステロン製品を使用した高齢者で心臓発作や脳卒中あるいは死亡リスクが高まる可能性があることも報告されている。これに伴い米国FDAは、テストステロン製剤の製造業者に対し、承

米国心臓病学会(ACC)は3月5日、テストステロン製剤の使用に関する米国食品医薬品局(FDA)の声明を紹介した。  米国FDAは、テストステロン補充療法(TRT)で承認されているのは明らかな内科的疾患によるホルモン低下に … Read more 米国心臓病学会(ACC)は3月5日、テストステロン製剤の使用に関する米国食品医薬品局(FDA)の声明を紹介した。  米国FDAは、テストステロン補充療法(TRT)で承認されているのは明らかな内科的疾患によるホルモン低下における治療の場合のみであり、老化によるホルモン低下に対しては使用するべきではないとの声明を発表。諮問委員会からは、テストステロン製品を使用した高齢者で心臓発作や脳卒中あるいは死亡リスクが高まる可能性があることも報告されている。これに伴い米国FDAは、テストステロン製剤の製造業者に対し、承


徒然草第123段:無益のことをなして時を移すを、愚かなる人とも、僻事する人とも言ふべし。国のため、君のために、止むことを得ずして為すべき事多し。その余りの暇、幾ばくならず。思ふべし、人の身に止むことを得ずして営む所、第一に食ふ物、第二に着る物、第三に居る所なり。 人間の大事、この三つには過ぎず。餓ゑず、寒からず、風雨に侵されずして、閑かに過すを楽しびとす。ただし、人皆病あり。病に冒されぬれば、その愁忍び難し。医療を忘るべからず。薬を加へて、四つの事、求め得ざるを貧しとす。この四つ、欠けざるを富めりとす

徒然草第123段:無益のことをなして時を移すを、愚かなる人とも、僻事する人とも言ふべし。国のため、君のために、止むことを得ずして為すべき事多し。その余りの暇、幾ばくならず。思ふべし、人の身に止むことを得ずして営む所、第一 … Read more 徒然草第123段:無益のことをなして時を移すを、愚かなる人とも、僻事する人とも言ふべし。国のため、君のために、止むことを得ずして為すべき事多し。その余りの暇、幾ばくならず。思ふべし、人の身に止むことを得ずして営む所、第一に食ふ物、第二に着る物、第三に居る所なり。 人間の大事、この三つには過ぎず。餓ゑず、寒からず、風雨に侵されずして、閑かに過すを楽しびとす。ただし、人皆病あり。病に冒されぬれば、その愁忍び難し。医療を忘るべからず。薬を加へて、四つの事、求め得ざるを貧しとす。この四つ、欠けざるを富めりとす


被ばく死 最悪1.8万人 原発攻撃被害 84年に極秘研究 2015年4月8日 07時07分  国内の原発が戦争やテロなどで攻撃を受けた場合の被害予測を、外務省が一九八四(昭和五十九)年、極秘に研究していたことが分かった。原子炉格納容器が破壊され、大量の放射性物質が漏れ出した場合、最悪のシナリオとして急性被ばくで一万八千人が亡くなり、原発の約八十六キロ圏が居住不能になると試算していた。研究では東京電力福島第一原発事故と同じ全電源喪失も想定していたが、反原発運動が広がることを懸念し公表されなかった。  八一年

被ばく死 最悪1.8万人 原発攻撃被害 84年に極秘研究 2015年4月8日 07時07分  国内の原発が戦争やテロなどで攻撃を受けた場合の被害予測を、外務省が一九八四(昭和五十九)年、極秘に研究していたことが分かった。 … Read more 被ばく死 最悪1.8万人 原発攻撃被害 84年に極秘研究 2015年4月8日 07時07分  国内の原発が戦争やテロなどで攻撃を受けた場合の被害予測を、外務省が一九八四(昭和五十九)年、極秘に研究していたことが分かった。原子炉格納容器が破壊され、大量の放射性物質が漏れ出した場合、最悪のシナリオとして急性被ばくで一万八千人が亡くなり、原発の約八十六キロ圏が居住不能になると試算していた。研究では東京電力福島第一原発事故と同じ全電源喪失も想定していたが、反原発運動が広がることを懸念し公表されなかった。  八一年


 疲労は、大うつ病性障害(MDD)における最も顕著な症状の1つである。米国・Evidera社のLouis S. Matza氏らは、MDD患者の疲労とその影響を評価する質問票「Fatigue Associated with Depression Questionnaire(FAsD)」およびその改訂版(FAsD-V2)の内容の妥当性を評価するため、検討を行った。その結果、概念を引き出すためのフォーカスグループ法、認知インタビューなどから、FAsDおよび FAsD-V2の内容の妥当性を支持する結果が得られたこ

 疲労は、大うつ病性障害(MDD)における最も顕著な症状の1つである。米国・Evidera社のLouis S. Matza氏らは、MDD患者の疲労とその影響を評価する質問票「Fatigue Associated with … Read more  疲労は、大うつ病性障害(MDD)における最も顕著な症状の1つである。米国・Evidera社のLouis S. Matza氏らは、MDD患者の疲労とその影響を評価する質問票「Fatigue Associated with Depression Questionnaire(FAsD)」およびその改訂版(FAsD-V2)の内容の妥当性を評価するため、検討を行った。その結果、概念を引き出すためのフォーカスグループ法、認知インタビューなどから、FAsDおよび FAsD-V2の内容の妥当性を支持する結果が得られたこ