“ 失敗した時にすべきことは、「あの失敗があったから今の自分がある」などと、前向きにとらえることではありません。「あの失敗が、これだけ自分を衰弱させてしまった。もう二度とあんな目に遭わないためには、どうすればいいか?」ということを考え、その方法を学ぶべきなのです。  例えば、自分にとってどうしても苦手な人がいて、嫌な目に遭った時。「嫌な人だったが、あの人のおかげでいろいろ学ぶことができた」と思わないことです。「今の自分には、あのタイプの人は合わない。だから、これからはうまく逃げるようにしよう」ということ

“ 失敗した時にすべきことは、「あの失敗があったから今の自分がある」などと、前向きにとらえることではありません。「あの失敗が、これだけ自分を衰弱させてしまった。もう二度とあんな目に遭わないためには、どうすればいいか?」ということを考え、その方法を学ぶべきなのです。
 例えば、自分にとってどうしても苦手な人がいて、嫌な目に遭った時。「嫌な人だったが、あの人のおかげでいろいろ学ぶことができた」と思わないことです。「今の自分には、あのタイプの人は合わない。だから、これからはうまく逃げるようにしよう」ということを学ぶのです。
 仕事でも、「こういう仕事をすると、自分がこれだけ弱ってしまう」ということを知るようにする。
 失敗を前向きに考えようとすると、これからも同じ失敗を繰り返すことになります。失敗やマイナスの経験は、今の自分に合わないことを学ばせてくれますが、それ以上に前向きな意味はありません。
 また失敗した時の対象に対して、過剰な恨みを抱くこともありますが、これもお勧めできません。そもそも相性が悪い相手なのですから、恨んだところで解決しません。その対象と、距離を取ればいいことなのです。 
 例えば雨の日に道で転んだとしても、「いい経験をした」とも思わないし、逆に「雨を許さない!」とも思わないでしょう。こういう時にやるべきことは、「雨の日はあまり歩かないようにする」、または「雨の日に歩くなら、転びにくい靴を選ぶ」ということ。これがメンテナンス術の考え方です。”