今の特定秘密保護法案が通っちゃうと、情報の流れがものすごくおかしくなるんですよ。それをどうして議論しないのか、私は不思議なんですけどね。クリアランス、すなわち適正評価というものがあるんです。たとえば、酒癖が悪いとか、あるいは奥さんが日本の敵対国の人だとかいうことだと適正評価から外されちゃうんですよ。それは、確かにそうだなと思うんです。 政治家は適正評価にかけないんです。そうするとどういうことになると思いますか。たとえば、アメリカのCIAから情報をもらう。イスラエルのモサド(対外諜報機関)から情報をもらう

意見採録

今の特定秘密保護法案が通っちゃうと、情報の流れがものすごくおかしくなるんですよ。それをどうして議論しないのか、私は不思議なんですけどね。クリアランス、すなわち適正評価というものがあるんです。たとえば、酒癖が悪いとか、あるいは奥さんが日本の敵対国の人だとかいうことだと適正評価から外されちゃうんですよ。それは、確かにそうだなと思うんです。

政治家は適正評価にかけないんです。そうするとどういうことになると思いますか。たとえば、アメリカのCIAから情報をもらう。イスラエルのモサド(対外諜報機関)から情報をもらう。イギリスのいわゆるMI6──秘密情報部は本当はSISというんですけど──から情報をもらう。そのときに、「適正評価を得た人にしか見せないでください」と言われるんです。機微に触れる本当の情報というのは、総理大臣にも官房長官にも防衛大臣にも外務大臣にも見せられないんですよ。だって、そういう約束で情報をもらうわけだから。政治家は適正評価を得ていないわけですからね。
政治に情報が上がらないんですよ。そうすると、官僚の情報独占になるわけです。今の法案はそういう仕組みの法律なんですよね。だから、この法律はまずいと思う。