深い眠りを実現!「光」「食事」「体温」の3つのルール

採録

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深い眠りを実現!「光」「食事」「体温」の3つのルール

快眠を手に入れる夜と朝の簡単ルール
睡眠時間が短い、眠っても疲れが取れない…。現代人の多くが睡眠の量や質に問題を感じています。睡眠は体と心を休ませ、元気を回復させる時間。でも、忙しいと、つい、睡眠を削りがち。そうでなくても眠りの質は年齢とともに、悪くなるのです。今夜からできる対策で、ぐっすり眠り、すっきり目覚める快眠生活を手に入れましょう。
体のリズムを整えるのは「光」と「食事」
 眠りの質を高めるために、忘れてはならないのが、体内時計の存在だ。体内時計は私たちの体の中のあらゆる器官にあり、昼の時間には活動モードに、夜には休息モードに切り替わりながら、1日のリズムを刻んでいる。
 なかでも脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という領域には、全身に向けて指令を出す“親時計”があり、臓器などにある“子時計”が、指令を受けている。少々厄介なのは、体内時計は個人差もあるが、1日が約25時間と、本当の1日24時間周期とは、ズレがあること。生活習慣が乱れていると、どんどんズレが広がり、睡眠トラブルの原因にもなる。
 そのために毎日リセットが欠かせないのだが、リセットボタンを押してくれるのが「光」と「食事」。強い光を浴びると、その情報が眼から伝わり、脳内の親時計がリセットされ、夜でも強い光が眼から入れば「朝だ」と認識して活動モードにスイッチが入る。それは体内の臓器にある子時計にも伝わる。
 肝臓や腎臓にある子時計は、「光」の刺激に加え食事が入ることでも、動き出す。「例えば、空腹の状態が長く続いた後に食事が入ってくると体は『朝ご飯が入ってきた』ととらえて、目覚めモードになり、その情報が脳に伝わる」(早稲田大学先端理工学部の柴田重信教授)。
 子時計が「朝」なのに、親時計が「夜」だったりすると、体は混乱し、睡眠も影響を受けてしまう。睡眠の質のためにも、体内時計のリズムを整えることが肝心だ。
「体温」を変化を知って眠りの質をさらに高める
 さらに、睡眠の質を高めるために意識したいのが、体温だ。
 眠る前には手足の先が温かくなるが、それは体が放熱して、深部の体温を下げているから。その働きを利用して、入浴などでいったん体を温めると、体温が下がるときにスムーズに入眠モードに切り替わる。
 体内時計のリズムを整え、さらに体温の変化も利用すれば、よりスムーズに深い眠りにつくことができる。