家庭にあって社会の制度を利用して子を産み育てること、つまり社会的な生殖能力は50歳くらいで終わる。産業社会では65歳くらいまで定年を延長するように制度が再設計されていて、そこから高齢者の仲間入りを果たす さて、1日の労働や通勤に費やす労働関連時間として9 時間、そして睡眠、食事、お風呂に入るなどの生活時間を9 時間と仮定してみよう。ここで、引き上げられつつある退職年齢の65歳で線を引いてみる。  家住期の就業中の「労働関連時間」=9時間×250日(年間労働日数)×43年(22歳で大学を卒業してから65

家庭にあって社会の制度を利用して子を産み育てること、つまり社会的な生殖能力は50歳くらいで終わる。産業社会では65歳くらいまで定年を延長するように制度が再設計されていて、そこから高齢者の仲間入りを果たす
さて、1日の労働や通勤に費やす労働関連時間として9 時間、そして睡眠、食事、お風呂に入るなどの生活時間を9 時間と仮定してみよう。ここで、引き上げられつつある退職年齢の65歳で線を引いてみる。
 家住期の就業中の「労働関連時間」=9時間×250日(年間労働日数)×43年(22歳で大学を卒業してから65歳で退職するまでの43年)=9万6750時間。
 定年後の「自由な時間」=15時間(生活時間を9時間とし、1日15時間を自由に活動できるとする)×365日(毎日が日曜日!)×15~21年(65歳から男性80歳・女性86歳までの15~21年間)=8万2100~11万5000時間。
 すると、どちらも10万時間前後となる。
高齢化率は上昇を続け、2013年にはすでに4人に1人が、そして2035年には3人に1人が65歳以上となる。さらに2060年には2.5人に1人が65歳以上となってゆく。日本全体で、人生後半の10万時間に突入する人が激増するのである。
子供の貧困問題。毎年10万人近くの高校生が中退し、若年出産などを経て貧困のスパイラルに落ちてゆくという社会的な排除がある。貧困家庭に育つ→高等教育を受ける機会が激減→不安定雇用にしか就けない→貧困層から抜けることができない、というように社会的な排除がスパイラル化している。