本日(9月11日)の日経平均は120円高の15909円となりましたが、まだ昨年末の16291円を下回っており、世界中で日本株とロシア株だけが今年のパフォーマンスがマイナスのままです。したがってこの状態で日本株を「バブル」と呼ぶのは早すぎるかもしれませんが、その背景の不健全さ・不純さは十分に「バブル」と呼ぶのに相応しいものです。  つまり今年中に2回目の消費増税を決定するために(実施は来年10月から)、日本株に対しては政府や日銀による徹底的な過剰サービスが続くからです。  具体的には、マスコミを総動員

採録 

本日(9月11日)の日経平均は120円高の15909円となりましたが、まだ昨年末の16291円を下回っており、世界中で日本株とロシア株だけが今年のパフォーマンスがマイナスのままです。したがってこの状態で日本株を「バブル」と呼ぶのは早すぎるかもしれませんが、その背景の不健全さ・不純さは十分に「バブル」と呼ぶのに相応しいものです。

 つまり今年中に2回目の消費増税を決定するために(実施は来年10月から)、日本株に対しては政府や日銀による徹底的な過剰サービスが続くからです。
 具体的には、マスコミを総動員した「日本経済は順調に回復している」との大合唱、大企業優遇の法人減税、既成事実となっているGPIFの組み入れ比率拡大、公的資金を動員してまでの円安誘導、そして最後は追加量的緩和までおぜん立てされていると考えます。
 来年には2回の消費増税による「大不況」に加えて、追加量的緩和による円安で「悪い物価上昇」が加速する最悪のスタグフレーションに陥ることになりますが、政府を牛耳る旧大蔵省とすれば(日銀も旧大蔵省の傘下に入れられています)消費税さえ10%に引き上げてしまえば後はどうでもよいのです。
 このような状態になることが明らかでも(少なくとも年内は)日本株は堅調であり、だから「バブル」なのです。繰り返しですが「バブル」だから警戒が必要といっているのではありません。
 日本経済が「本当に」順調に回復すれば日本株も「健全に」上昇するはずのところを、あらゆる手段を講じて日本株だけを堅調にしておいてその隙に消費増税を強行させようとすることや、同じように日本経済が「本当に」順調に回復すれば物価も健全に上昇するはずのところを、先に物価だけを上昇させようと日銀をヘッジファンドにしてしまうなど、アベノミクスの「構造的矛盾」が徐々に明らかになっていますが「へっちゃら」のようです。
 つまり、少なくとも2回目の消費増税の決定までは、日本株に対する徹底的な過剰サービスが続き、日本株「バブル」は続きます。
 それでは、この日本株「バブル」に死角はないのでしょうか?
 NY株式も、量的緩和が10月に終了して来年のどこかで金融引き締めが始まるかもしれない状況で上昇しており、やはり「バブル気味」ですぐに下落に転じるとは考えにくく、ドルもECBが金融緩和を強化して日銀も追加量的緩和が「いつでも飛びだす」状況ですぐに下落に転じる(つまり円高になる)とも考えにくく、この辺りに死角はありません。
 
 唯一の死角は、新興国の株式市場が下落に転じる場合です。
 本来はFRBが量的緩和を終了させ、さらに金融引き締めが予想されれば、その影響は米国経済やNY株式に出る前に、真っ先に新興国株式を直撃するはずです。
 ところが新興国の中でも、とくに経済規模が大きく経常赤字も大きい「脆弱な5ヶ国」といわれるインド、インドネシア、ブラジル、トルコ、南アフリカの株式市場は、すべて年初から大きく上昇しています。
 つまり新興国の株式市場は「はっきりとバブル」であり、真っ先に弾ければNY株式、中国株式、日本株式の順番に悪影響が波及します。NY株式と中国株式の順番が逆かもしれませんが、どちらにしても日本株式に対しては相乗効果となります。
 そして昨日(9月10日)までで、ブラジル株式がこの1週間で6%、トルコ株式が2日間で3%、インドネシア株式も2日間で2%、新興国ではありませんが香港のハンセンは1日で1.8%下落しています。
 単なる短期的な調整かもしれませんが「気になる兆候」です。