精神年齢

人間は自動的に暦上の年をとる
外貌はたいていは年にふさわしい程度のものになり
血圧、腎臓機能、筋肉、心臓など、みな暦年齢に応じたものになる

精神的には職業上の立場や
家庭内での立場などからの要請があり
それなりの精神年齢になる事が多い

しかし場合によっては
成熟を拒否することで現在の対人関係を維持することが出来る
たとえば母親と娘で依存し合いながら
子離れも親離れも拒絶していつまでも現状を保持しようとする
そうすると精神的に未熟なままで年月が過ぎてしまう

精神年齢は鏡に映しても分からないから
浦島太郎のように精神だけが取り残されてしまう場合がある

もちろん、それが悪いこととも言えない
必要があって、変化や成熟を拒否しているのであるから
利益はあるのだと思う

しかし体験に応じてそれなりに成熟するのが人間であるし
大抵の場合、歳相応の成熟を期待するものなので、
期待にそぐわない場合には驚かれることになる

いつまでたっても母親の価値観が唯一の正しい価値観であったり
いつまでたっても
たとえば掛け算ですませばいいところを足し算で繰り返しているような精神であったりする

そのようなことになってしまうには
背景に何かの利益がるからで
変えようと思えば、それなりに苦痛を伴うことになる