原発ゼロには反対

原子力発電所はゼロにしてしまえというのは
ちょっと待って、考えてみようよと言いたい

1.原子力発電所を持っていれば潜在的核保有国としてステイタスを確保できる、という意見に反対
2.これから東芝などが原発を中国やインドその他にたくさん輸出する予定なのだから、原発ゼロなんてありえないという意見に反対
3.経済界から出ている、電気代が高くなって、国際競争力が低下し、国内産業が空洞化するから、反対という意見に反対
4.もしもの地震や津波やテロ攻撃や、オスプレイのような「操縦ミス」の場合に、取り返しがつかなくなるから、反対という意見に、反対
5.原子力ムラの利権を維持する結果になるから反対という意見に反対

1.原子力発電所を持っていれば潜在的核保有国としてステイタスを確保できる、という意見に反対
何れにしても原発は大拡散するのだからもう止められないトレンドである。原爆を保有することも特に優位な戦略とも思えない。

2.これから東芝などが原発を中国やインドその他にたくさん輸出する予定なのだから、原発ゼロなんてありえないという意見に反対
日本でなくても、フランスなどが輸出するだろうが、そんな「不完全な技術」を輸出するなんてやめたほうがいい。

3.経済界から出ている、電気代が高くなって、国際競争力が低下し、国内産業が空洞化するから、反対という意見に反対
そのくらいのハードルは越えていく意気込みで真面目にグリーン・エネルギーに取り組むべきだ。電力が足りなくなるというなら節電して、早く太陽光や風力などを設置すればよい。今後は人口も減少するのだし全使用量も節約できるだろう。

4.もしもの地震や津波やテロ攻撃や、オスプレイのような「操縦ミス」の場合に、取り返しがつかなくなるから、反対という意見に、反対
もしもの時にも安全な対策を講じて、新型原発を維持するべきだ。むしろ、古くて危ない原発を使用可能年限ギリギリまで使おうという発想がおかしい。少しでも危ないものならば、最新型に切り替えるべきだ。

5.原子力ムラの利権を維持する結果になるから反対という意見に反対
利権をなくせという考えと、原発をなくせという考えは別のものだ。利権をなくせばいいだけだ。

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そもそも鉄腕アトムも原子力で稼働していたと思う。やはり夢のエネルギーなのだ。
日本人のノーベル賞の何人かは核物理学で受賞している。物理学の基礎理論と関係している。
原子力工学も蓄積がある。そして核物理学にも原子力工学にも、まだ未完成の課題がある。
完全に安全でクリーンで最終処理も簡単な夢のエネルギー。これをやすやすと諦めていいはずがないではないか。

不完全な技術なのだから世界に輸出していいはずはない。しかし国内で、慎重に場所を選択して技術を蓄積し、理論を磨くことはやはり必要なことだと思う。そんなことはフランスとかアメリカがやるだろうなんていう話には反対。

不完全で危険だけれど結構役に立つ技術があるのだから、その延長を真剣に模索すべきだ。

つまり、グリーン・エネルギーで全部の電力をまかなう計画で投資する。
原発を、電力の即戦力としては期待しない。しかし100年後のパーフェクト・クリーン・エネルギーの夢を託して、
研究は大いに続けるべきだと思う。

古くて危ない原発はすぐに解体して、新しい相対的に安全な原発に燃料を移動してほしい。
もちろん、それが非常に困難であることはわかるけれども、そのような問題があり、それは解決すべきだと目標を明確に打ち出せば、若い天才が何か考えつくだろう。そのために投資するのは有意義ではないだろうか。

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原爆から始まる禍々しい歴史を振り返ると実に危険なもので制御不可能なものであるが
だからこそ、それを制御可能で役に立つものに変えるための理論と技術を探求すべきではないだろうか。

いつか誰かが、核エネルギーを悪い目的で使用するかもしれない。そのときにそうした悪い意図の技術を超える技術を持たないで安心していられるだろうか?

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例えて言えばオリンピックの新種目のようなものとして育成することを希望したい。

槍投げも射撃も殺人に用意に結びつく競技である。