今から思えば昔の学問の人は苦労した。
文字を読めるというだけで大変なことだった。
書物は門外不出だっただろうから、これも大変。
注釈もなかっただろうから、これも大変な苦労。
教えてくれる人は偏屈かもしれないし。
出世がかかっていれば親切とも限らないし。
図書館がオープンになると少しは環境が良くなり
学校制度ができるとまた少し良くなり
印刷ができると非常に良くなり、しかしそれはまた国家的洗脳の道具だったので
よく勉強する人ほど忠君愛国少年になってしまい
そしてネットの世界になって百科事典以上のものが常に手元にあるのと同じことになった
これはすごい事で
いままで情報にアクセスすることで商売を成立させていた人たちは
商売にならなくなったと思う
昔の人が一生かけて成し遂げたことを現代では一日でレポートにまとめることができたりする
昔の人が一生かけて気づいた間違いに現代では一日で気づくことができる
そんな環境にいて、精神の内容も、精神の安定性も、昔とは変わってしまったことは当然だろうと思う。
同じように旅は容易になり
出会う人間の数も種類も増加した
世界が変化して精神は変化している