“ 河合さんのカウンセリングは、カウンセラーがクライアントにアドバイスするのではなく、聞くことに始まり、聞くことで終わる、こんな感じです。 河合: 苦しんでる人がこられたら、苦しみをとるんじゃなくて、苦しみを正面から受け止めるようにしているのが僕らの仕事やと思っています。 茂木: 逃げちゃいけないということですか。 河合: 逃げない。まっすぐに受ける。だいたいまっすぐに受けてない人が多いんです。たとえば「うちの家内が」とかいって奥さんの悪口ばっかりいってくる人を、ふつうの人はまっすぐ受けないんです。(中

河合さんのカウンセリングは、カウンセラーがクライアントにアドバイスするのではなく、聞くことに始まり、聞くことで終わる、こんな感じです。
河合: 苦しんでる人がこられたら、苦しみをとるんじゃなくて、苦しみを正面から受け止めるようにしているのが僕らの仕事やと思っています。
茂木: 逃げちゃいけないということですか。
河合: 逃げない。まっすぐに受ける。だいたいまっすぐに受けてない人が多いんです。たとえば「うちの家内が」とかいって奥さんの悪口ばっかりいってくる人を、ふつうの人はまっすぐ受けないんです。(中略)それを僕らのように正面からグーっと聞いていたら、「いや、もしかしたら私も悪かったかな」とかいうことになってきて(中略)
茂木: そのようなときは、どうやってうまく向き合わせるんですか
河合: 向き合わせないんですよ。(中略)僕らはその奥さんの悪口を完璧にまっすぐ聞くわけです。まっすぐに感心して「はあ~」と聞いていると、その人の視線がまっすぐになってくる。(中略)
— 河合隼雄がタクシーに乗ると運転手が身の上話を語り出す