徹夜明けはなぜ食欲が亢進するのか?その理由がここに Up All Night Eating? Here’s Why 断眠後の男性が食物の画像を見ると、血糖値に関係なく、空腹感による動機付けに関与している脳領域の活性化が亢進した。 断眠は食欲と摂食の亢進に関連しているが、なぜであろうか? 欧州の研究者Benedictらは、一晩断眠(完全睡眠剥奪:TSD)した後および7時間睡眠後の被験者に低カロリー・高カロリー食物の画像を提示したときの脳の反応の活性化を機能的MRIにより解析し、この疑問について検討した。

徹夜明けはなぜ食欲が亢進するのか?その理由がここに
Up All Night Eating? Here's Why
断眠後の男性が食物の画像を見ると、血糖値に関係なく、空腹感による動機付けに関与している脳領域の活性化が亢進した。
断眠は食欲と摂食の亢進に関連しているが、なぜであろうか? 欧州の研究者Benedictらは、一晩断眠(完全睡眠剥奪:TSD)した後および7時間睡眠後の被験者に低カロリー・高カロリー食物の画像を提示したときの脳の反応の活性化を機能的MRIにより解析し、この疑問について検討した。12例の男性(正常体重者、平均年齢23歳)が本研究に参加し、断眠または正常睡眠の介入をランダムの順序で2週間以上空けて交互に受け、被験者自身を対照として比較された。TSDおよび正常睡眠の前に標準化した夕食が提供され、画像検査前に標準化した軽食が提供された。
TSD後と正常睡眠後の朝の血糖値はほぼ同等であった。しかし、被験者はTSD後に有意に強い空腹感を報告しており、TSD後に見た高カロリー食物の写真のうち24%で正常睡眠後に比べ食欲を強く感じていた(低カロリー食物の写真では食欲の亢進がまったくみられなかった)。正常睡眠後と比較し、TSD後に食物の画像を提示した場合、右前部帯状回皮質の活性化が有意に大きかった。
コメント
前部帯状回皮質は食物から得られうる報酬の評価に関与しており、中脳皮質辺縁系の結合を介して空腹感による動機付けにおいて何らかの役割を担っている。血糖値は食欲にも影響しうるが、その値にかかわらず、断眠はこの報酬センターを活性化し、高カロリー食物からより大きな報酬を与えるため、TDSで生じるエネルギー消費量の若干の増加をはるかに上回るカロリー摂取につながる。したがって、慢性的な不眠状態が続いている人は過食する割合が高いと考えられ、彼らの高カロリー食物に対する選好性は体重増加や肥満合併症の素因になる可能性がある。
—Steven Dubovsky, MD
掲載:Journal Watch Psychiatry February 17, 2012