intrapersonal conflictをinterpersonal conflictに置換して、治療して戻す

intrapersonal conflict たとえば食欲とやせ願望
interpersonal conflict たとえば愛されたいが支配したい
この二つは別のものだけれども
外部のものは内在化され
内部のものは外在化されるので
心内葛藤は対人関係葛藤に転化するし
対人関係葛藤は心内葛藤に転化する
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摂食障害は純粋型ではもちろん対人関係障害は呈さないはずのものである
しかし非常にしばしば対人関係障害を呈する
そのことから、対人関係葛藤が摂食障害の原因と見えることもしばしばある
そうであるならば、対人関係葛藤の方面から介入しようという発想はある
周囲の人間にすれば、非常に極端に言えば、
その人が家に帰って何を食べていようが、何を吐いていようが、知らないことである
対人関係が整ってくれれば、周囲にとっては問題のない良い人物である
それならば、まずそこまで行きましょうと、目標を設定する
そのうちに対人関係が安定してくると
他の方面でも自信が生まれて
摂食障害にも取り組めるようになることがある
しかしながら、控えめに言っても、これは原因療法ではない
その事を自覚していながら、微妙に世間の誤解に取り入る形で、曖昧な話をしたりする
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それはそれとして
intrapersonal conflictとinterpersonal conflictの相互変換は
やはり重大な問題であって
その事から発想していけば
やはり対人関係障害と摂食障害は相照らすものである
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摂食障害では
intrapersonal conflictの解決として
メタ化戦略を取り
食べないでもない、運動するでもない、吐くというショートカットを見出すところに
特徴があると思う
これを一旦
interpersonal conflictに置換して
そこで治療操作をすると考えると
やはり対人関係治療に意味があるのである
intrapersonal conflictを
一旦
interpersonal conflictに置換して
その次元で葛藤を解消し、その延長で
intrapersonal conflictを解消する
これならば整合性があると思う

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昔から言われている説によれば、
パーソナリティ障害などで
行動のレベルでで悩んでいる人の場合
行動葛藤を心内葛藤に移行させることが戦略だった

摂食障害の場合は
食べる・吐くが一見問題であるように見えるが
人間が社会に生きている限り対他行動面に不都合が集約される
そこから先はパーソナリティ障害と同じ手順となって
行動を心内に転写し、心内での悩み方を身につけていただく
という手順になる

パーソナリティ障害では
行動の問題を心内問題に移す

摂食障害では
心内問題が行動問題になっているので
一旦行動のレヘルで整えて心内に返してやって
心内の平安が訪れるようにする