経済縮小時代の役人

増税問題で民主党内での意思決定がようやくまとまって
こんどは国会提出
しかし民主党内では小沢勢力が反対
連立を組んでいた亀井氏らの国民新党が連立離脱を表明
亀井氏は石原新党もまた橋下大阪市長らの維新の会に期待を表明
桜の頃には日本の政治の景色がガラッと変わると発言

それにしても税制社会保障の一体的か改革というものの
AIJ投資顧問会社の巨額年金消失問題が国会でも議論された

運用資産 「2,000億円」という金額が虚偽
500億円を水増し、実際には1,500億円
運用損は 1092億円
AIJに残る資産はわずか81億円
運用資産のほとんどを消失
AIJの運用資産の利回りなどを評価する管理会社(実質的には浅川社長と女性役員2人のペーパーカンパニー)
浅川社長を含むAIJの役員がこの管理会社の役員を兼務
運用失敗も改ざん
浅川社長と女性役員は、9年間管理報酬名目45億円もの高額報酬

浅川和彦社長(59)が受け取っていた報酬はなんと、平均10億円
AIJに運用を委託していた厚生年金基金に、国家公務員が役員として天下り721人

中でも厚生労働省と旧社会保険庁OB689人

国会では
社保庁OBが全然知らなかった、数字は信じるしかないと信じられない言葉
浅川社長は年収7000万円と答弁

全595基金のうち、企業年金が底をつき、 
さらに公的年金の代行部分も積み立て不足に陥る『代行割れ』を起こしていた基金が 
234基金もあった。全体の4割、金額にして7400億円です。これだけの穴を 
加入企業だけで補填するのは不可能だから、すべてのサラリーマンで痛みを分かち合う

こんなお金の使い方をしていながら
増税とはまたなんとも困った話である

もうお金が無いんだから我慢してね、痛みを分かち合うのよと言われても、
こんなやりたい放題をしている人たちがいて
しかも役人関係だというのだから
改革の必要はやはり多いにあると言わなければならない

政策選択の中身で批判されているのではなくて
天下りで批判されているのだから
議論の手前の手前という感じだけれども

やはりお金の流れを見るのが分かりやすいのだろう

財務省は税収を握り、その分配権を握っているのだから
ただその事だけで強い
税務署があり強制捜査権もある

他省庁はそれが気に入らないので
健康保険とか年金とかでお金の流れを作り
独自の自由な財布にしようとして
高度経済成長の頃から営々と利益分配の仕組みを作り上げてきた

経済のパイが増大している間は
増大の一部をかすめているだけなので目立たないが
経済成長が止まってみると
自分の分け前を確保するためには他人のものを奪わなければならない

どんどん経済成長している頃には
AIJのような会社も目立たないものだったのだろう
マーケットが変わり、資金の動きが変わってしまったのに、
役人の決定だけは変わらないので
昔と同じだけの收入が必要になる

だから消費税を上げるしかないということになる
マーケットが縮んでいるのだから
それに応じて役人の権益も縮小しましょうよという
まともな話が通じてほしいものだ

 
太宰治が描いたような没落貴族の風景のようで
慎ましく暮らしましょうと賢いお母様が説得しているのに
放蕩息子はいつまでも
昔のままでいたいと駄々をこねているようだ

国家というものは母親のようで
いつでも国民を守り保護し助けるもののようで
「国に何とかして欲しい」といつもテレビインタビューに人々は答えている
(むしろそのような答えを放送できるように編集している)

「国が何とかしてくれる」という幻想を振りまいたのは
もちろん役人と政治家とマスコミなのだろうが
国民はそのほうが都合がいいのでいつまでもその幻想に乗っている

騙されたふりを続けて
早く取り分をもらって
そのあとで正気に返りたいということだろう
取り分をもらっていないのに正気に返ったら損をするというのは分からないでもない

国民の声を聞く、国民の意思を尊重するというのだが
現実の国民はマスコミによる操作の対象でしかない
マスコミが支持率を調査するたびに
マスコミが誘導したい方向に数字が成長する

そのような現実の国民とは別に
理想的国民というものがあって
情報をよく理解し、隠蔽された情報もよく推測し、
合理的で長期的な計画のもとに判断を下し
政治家、官僚、マスコミをむしろ監視するのであるが
政治家が言う国民の意思に従うという場合の国民はこの理想国民のほうで
現実国民ではないのだろう

現実国民は増税など嫌に決まっている
地震と津波のあとの瓦礫の引き受けは拒否するに決まっているし
米軍基地は自分たちのところ以外のどこかに行けばいいと思っている

だいたいは迷惑料としての補助金で決着がついてきたのだろうけれども
今回は原発の事故があって、補助金を上回る被害を現実に出してしまったので
住民としては瓦礫も基地も、何と言われても、嫌だろう

年金が独自予算で厚労省が天下り
財務省はもっと確実に天下り
いらない仕事をして税金を使う
たとえばNHKなんかでも、国民から徴収したお金で
韓国のドラマをバンバン買い付け、ついでに韓国で遊びまわり、
頼んでもいないのに大リーグ情報を毎日流し
また一方で文化財取材など大好きで世界遺産シリーズなどに熱心
さらには動物の生態などに途方もなく執念を見せて
日曜日の7時半からの枠で長期間独自取材の成果を発表し続けている
世界で初めて撮影されたとかの説明が多い
国民はそんなことを望んでいるのだろうか
なんかの動物が子育てをどうするとかの映像を撮影するためにどれだけの
人件費がかかっているのだろう
国民一人当たりにすれば1円程度かもしれないが
たぶんBBCの放送をネットで見ても不都合はないと思う
このあたりを考えても
国民の声を全然聞いていないじゃないか
と不信感を募らせるのである

NHKの受信料に関しては
不透明な使い方をしているから
それが透明化され正常化されるまで支払わないとする人たちがいたと思うが
すこしは正常化されたのだろうか

このあたりを見ても、父親原理のない社会なのだと思う
けじめもなく
母性原理で動いて「国が何とかしてくれる」とつい口に出している社会