“ 高橋:焼入れの後に行う“先切り”ですね。先ほどもお話ししましたが、焼入れを行った後に先端を切るんです。 切ってから焼入れを行うと、熱で先端が開いたりゆがんだりしてしまうので。そこで熱を入れた後に超硬の刃を使って割るのですが、これが一番難しい。絵でも 文字でもそうだと思うんですが、やはり先端が一番気になるんですね。二つに割りますので、ペン先が開かないように、曲がらないようにと、そこを一番に考え ます。この工程ができるのは弊社では田口しかいません。 あと、超硬の刃なのでちょっとした衝撃で刃が欠けてしまうん

高橋:焼入れの後に行う“先切り”ですね。先ほどもお話ししましたが、焼入れを行った後に先端を切るんです。 切ってから焼入れを行うと、熱で先端が開いたりゆがんだりしてしまうので。そこで熱を入れた後に超硬の刃を使って割るのですが、これが一番難しい。絵でも 文字でもそうだと思うんですが、やはり先端が一番気になるんですね。二つに割りますので、ペン先が開かないように、曲がらないようにと、そこを一番に考え ます。この工程ができるのは弊社では田口しかいません。
あと、超硬の刃なのでちょっとした衝撃で刃が欠けてしまうんです。そうすると、その刃を研ぎ直してセットし直さなければいけない。
田口:1本やって欠ける場合もありますし、1000本やっても欠けない場合があります。こればっかりは、いまだに数値化できない部分なんです。
高橋:どこで刃が欠けるかは予想がつかないので、1日に何本作れるとは約束できないんです。それにペン先を切れる人間は田口しかいませんから、ラインを増やして作る数を増やすなんてこともできませんし……。一番苦労しているのはその点ですね。
高野:実は弊社でペン先を作っているのは、高橋と田口の二人だけなんです。
高橋:田口がいなくなったら、もうできません。ハッキリいいます。
職人の技と心意気でペン先は輝く――日本最初のペン先メーカー「ゼブラ」に聞く