京都大学の武井義則特定助教らは、下半身がまひ状態となる脊髄損傷で、体内で神経細胞を再生して治療する新手法を開発した。脊髄を傷つけたネズミで実験したところ、通常は後ろ脚を引きずる状態になるところが、ほぼ自然な歩行ができるようになった。今後、より大きな動物で効果を調べて実用化を目指す。成果は15日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。  武井特定助教らは、神経細胞の元となる「神経幹細胞」が脊髄を損傷した場合、周辺に集まることに注目。損傷時は、神経幹細胞が「グリア細胞」という別の細胞になる

 京都大学の武井義則特定助教らは、下半身がまひ状態となる脊髄損傷で、体内で神経細胞を再生して治療する新手法を開発した。脊髄を傷つけたネズミで実験したところ、通常は後ろ脚を引きずる状態になるところが、ほぼ自然な歩行ができるようになった。今後、より大きな動物で効果を調べて実用化を目指す。成果は15日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
 武井特定助教らは、神経細胞の元となる「神経幹細胞」が脊髄を損傷した場合、周辺に集まることに注目。損傷時は、神経幹細胞が「グリア細胞」という別の細胞になるが、強制的に神経細胞に成長させれば、神経回路を回復して治療効果が出るとみて研究を進めた。
 ネズミの脊髄を半分ほど傷つけ、特殊なたんぱく質を患部に流し込み神経幹細胞が神経細胞になるよう促した。その結果、たんぱく質を流し込んだネズミはほぼ自然な歩行ができる一方、傷つけただけのネズミは後ろ脚を引きずるなどの後遺症が明らかに残った。