勇気

2012年8月はロンドン・オリンピックで大騒ぎだった
NHKのアナウンサーが「ニッポンガンバレ」と絶叫していた

国民はこのような形の幼いナショナリズムを求めているのだと
マスコミは判断したのだろうし
その判断に従う形で国民は幼く絶叫に酔ったのだろうし
どちらが鶏か卵かという問題でもなく
卒啄同時のようなものでそうなってしまうのだろう

オリンピックが終わって新聞各紙を眺めてみると
やはり蓄積されたものがあったのか
各紙で良い記事が掲載されていたようにも思う

しかしあっという間に竹島、尖閣の領土問題に紙面は占領され、
さらには今日などは南海トラフでの大地震で死者が最大約32万3千人との予想が発表され
各自治体は早速、「国に何とかして欲しい」と予算と法律を求めている

この間までの問題は、そしてまだ決して解決されていない問題は、
小沢氏に関する検察の動き、消費税増税の議論、国家財政破綻の宣伝の真偽、原発をどうするか、経済成長をどのようにして確保するか、あるいは経済成長を目指さない幸せがあるものなのか、大連立、意味不明な自民総裁谷垣氏の思惑の分析、TPP問題、小沢新党、大阪維新の会など

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尖閣について勇ましい言動を繰り返している石原都知事であるが
たとえば
参議院・都議会選挙に合わせて、衆議院選挙をぶつけるトリプル選挙という考え方もある
これが勇ましい喧嘩というものだろうと思う
それをしないのはどうしてなのだろう

トウキョウ・オリンピックで騒いでみたり(しかも負けて)、尖閣で騒いで国益を損なってみたり
何をしているものか

竹島を実効支配している韓国の大統領がことさらに訪問してみせるのは
日本にすれば韓国大統領が、実兄の逮捕とか、大統領退任後の逮捕の可能性とか、
いろいろ差し迫ったことがあって、竹島を利用したということが推測されている
つまり、実効支配している側が、ことさらに領有をアピールするのは愚かなのだという議論である

尖閣については立場が逆で、日本が実効支配しているのだから、それを日本側から問題にするのは
外交上は損失である

さらに憶測されているのは、米国戦争屋が、尖閣問題は日本と中国で解決して欲しいと発言している点である
つまり、もっと対立しろとメッセージを送っているらしい
軍備競争でもしてくれたらそんなうれしいことはないわけだ
実弾が飛べばなお楽しいらしい

そんな愚かな憶測が出るくらい愚かな話なのだろうと解釈する