目の前なる人の愁を止め、恵みを施し、道を正しくせば、その化遠く流れん事を知らざるなり。
為政者は、まず目の前にいる人々の悩みを止めて、恵沢を施し道を正しくすれば、その良い影響が遠くの地域にまで広がっていくという統治のやり方を知らないのだろうか。
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格差是正、富の再配分、最低限の生活保障、というような基本的な政治の目標は古来同じらしい。そしてその実現は難しい。為政者は人気取りになり、庶民はクレクレ病になる。
徳のある為政者と徳のある庶民なら問題はないが、お互いに人柄もよく知らず、抽象的な存在になると、難しい。
小国寡民で、お互いの生活歴などが分かっている範囲での支え合いであれば、ずいぶんと改善されるはずである。
しかしそのような逆戻りも難しい。
愁を止め、恵みを施し、道を正しくせば、上も下も、抜け道を探り、目を欺くことに専心するようになる。
制度の抜け道を探すことは、金鉱や油田から富を得るようなものだが、実に困ったことだ。
政治資金の話でも、制度としては政治家が「私は知らなかった」で終わりらしい。さらに道義的責任を国民として求めても良いはずであるが、マスコミは追いかけようとしない。
マスコミもただの商売であるから、給料以上のことは行う義理がないとでも言いたげである。
マスコミもただの商売であるから、給料以上のことは行う義理がないとでも言いたげである。