メールの言葉

その人はメールが苦手で
出来れば電話で話したいし
一番いいのは実際に会って
顔を見て話したいのだという

何が不満かというと
メールでは言葉がただの素っ気ない言葉になっていて
実際に話すときの色合いとか深みとか微妙なところが伝えられなくて
もどかしくてダメなのだとのことだ

MIDI音楽という変なものがあって
だいたい分かるけれども
あまり感動はしない
それと実際の歌との違いくらいのことを
その人はメールと会話の間に感じているらしい

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言葉の背景にあるコンテクストというものを読み取れない人がいるもので
これも実に興味深いことだと思う

「はい」と答えて、そのままイエスのこともあるし、思いっきりノーのこともあるし
ただ単に「はい」という言葉が投げ出されているのでは
何もわからないと感じる人もいるらしい

逆に「はい」は肯定なのだから、それでいいという人もいる

私として不思議なのは、こんなにも解釈の違う人間が
同じような場所に生きていて
別に不都合もなく生活は進行しているということだ

カラーと白黒くらい違うけれども
それはそれで他人の心の中には踏み込まないで
生きられるものなのだと思う