日本では「愛とは決して後悔しないこと」という誤訳で有名になりましたが、
今でもX川文庫に収録されている、インチキ翻訳では訂正されていません。
それでは、今回は
Love means never having to say you're sorry.
で勉強しましょう。
映画では2回この言葉が使われます。
1回目は家出してしまったJenniferを探し回るOliverですが、
八方手を尽くしてもJenniferを見つけられず、失意に打ちのめされ、家に帰ります。
そして、家に着いた時、家の前に佇むJenniferを発見した時の会話です。
Jennifer : I forgot the key…
Oliver: Jennifer, I'm sorry.
Jennifer : Stop it! Love means never having to say you're sorry.
さて、いかがですか?
Jennifer : 家の鍵わすれちゃったの
Oliver: ジェニファー、ご免。
Jennifer :止めて!愛とは決して後悔しない事よ。
????おかしいでしょう!!!!
会話の途中で急に、 愛 「 とは 」なんて語るのは不自然の極めです。
「 愛しているなら、「ご免」なんて言う必要ないのよ。」
という、軽い感じの会話です。
というのが、本当の訳です。
Love=主語 means=動詞 never having to say =目的格
となります。
you're sorryは目的格を形容する句で、Oliverの言ったI'm sorryが話者転換で
you're sorryになったのです。
(実際には目的格内のsayの目的格です)
ということで、文法で説明すると陳腐ですね。
さて、2回目はJenniferが死んでしまった後、Oliverの親父さんが
Father: You should have told me. I'm sorry.
Oliver: Stop it! Love means never having to say you're sorry.
You should have told meは、I should have known betterで解説済みですね。
わからない方は、この大変 重要な 仮定法をもう一度、勉強して下さい!
Father: 本当の事を教えてくれれば良かったのに。済まない
Oliver: 止めて!愛とは決して後悔しない事。
????おかしいでしょう!!!!
これも、愛してるなら、済まないなんて言わないでよ、
というのが自然な会話でしょうね。
更に、何故親父さんがYou should have told meと言ったかのついて申し上げましょう。
Jenniferがleukemiaで余命幾ばくも無い事を知ったOliverは、
Jenniferの夢であったParisに彼女を連れて行こうと思いたち、勘当同然の身でありながら、
親父に金を無心しに行くのです。
この時Oliverは親父に本当の事を言わずに、
親父の
Got some girl in trouble ? という問いに対して
ただ頷(うなづ)き、金を借りるのです。