原因がわからない頭痛、肩こりで長年、苦しんでいた人が、眼鏡を替えただけで治るケースが少なくない。
原因は、近視眼鏡の多くが度が強すぎる過矯正になっているからだ。
00年9月~01年3月に鈴木眼科で新しい眼鏡の処方時に頭痛を訴えていたのは75人/この追跡調査62人
63%(39人)で頭痛が消えた
27%(17人)で軽減
変化がなかった10%(6人)5人は処方された眼鏡を使用せず、1人は脳脳梗塞
鈴木院長が98年2月から5ヵ月に来院した265人について調べた結果
眼鏡店の眼鏡の過矯正率は良い店で20%、最悪では65%、平均30%以上
眼科医によって処方された41人については、約30%が過矯正だった
3人に1人は合わない眼鏡をかけていたことになる。
福島県立医大の梶田雅義講師(眼科)は、
実感としては、8~9割は過矯正の眼鏡をつけている
原因がよくわからない頭痛や肩こりの8割は眼鏡の過矯正によるもの
過嬌正はなぜ起こるのか。
近見作業により水晶体が膨らんだ状態ままで検眼するため
このような状態で検査をすると、実際の目よりも近視寄りに矯正(過矯正)する
「本を読むと目が疲れる。眼鏡が合っていないのではないか」と検眼すると
前回よりレンズが膨らんだ状態で視力検査をすることになり、ますます過矯正になる
このような状態になると、毛様体は常に緊張を強いられ、それが慢性的な頭痛や肩こりといった症状で表れる。
もっとも正確な方法は、目のレンズの屈折度を測定するオーバースキアという器具を使う。
出典: 2002.4.19 週間朝日 146-147