コピー機といえばゼロックス、コピーを取るといえば “ゼロックスする” でおなじみのゼロックス社ですが、その一部コピー機に深刻な不具合があることが判明しました。この不具合を発見したのはドイツ在住の計算機科学者デビッド・クリーセル氏。
その不具合の内容とは「スキャンした際に数字が勝手に置き換わる」というもの。コピー機がコピー機の役割を果たしていないこともあり、非常に深刻な不具合といえます。特に「6が8に置き換わりやすい」とされており、出金・入金に関する書類においては細心の注意を払って同一の内容であるか確認する必要がありそうです。
Screen_Shot_2013-08-06_at_1.32.07_PM
via THE VERGE
上の画像3行・2列目の「65,40」に注目してください。スキャン後には「85,40」に置き換わっていることが分かります。BBCの報告では「21.11メートル」表記が「14.13メートル」表記に変わるなど、建築関係でも大きな影響が出ることが予想されます。
この不具合には、OCRではなく画像を圧縮する際の規格である「JBIG2」が絡んでいるものとみられており、特定の圧縮レベルと解像度の組み合わせによって発生するとのことです。この件に対してゼロックス社は「工場出荷時の設定を推奨する」としており、低品質・高圧縮のモードを利用しないように呼びかけています。
なお、デビッド氏は、ゼロックスの商品シリーズである「WorkCenter 7535」「WorkCenter 7556」で確認していますが、対象機種は広範に及ぶものとみられており、PDFファイルを作成する際などには設定値に注意する必要がありそうです。