“おたくは人付き合いが下手だという。コンピュータおたくだから下手なのか、下手だからコンピュータおたくになるのか。どっちもあるんだろうけれど、ぼくは後者のほうが大きいと思う。下手だからこそ、寂しさやむなしさをガキの頃からひしひしと感じているからこそ、かれらはコンピュータに本気で同情できる。ソウル・アサイラムがうたっているように、They say misery loves company. 惨めさは仲間を求めるんだ。だからこそ、おたくはコンピュータにやさしいソフトづくりもできる。頭のいいやつがすいすいコンピュータを使えるのも、単に頭がいいからじゃない。秀才や天才は、そういう孤独やむなしさをかなりはやい時期に知っているからだ。頭のいいやつには、同級生も教師も相手にする価値のないバカに見えるんだもの。こういう人には、コンピュータの孤独がよくわかるのだ。”