糖尿病患者に対して、CATとDSNEの有効性

論文を見ていると、糖尿病患者に対して、CATとDSNE(Diabetes specialist nurse education
糖尿病専門ナース教育)とどちらが有効か
なんていうのがあって、結果は有意差なしです。

健康に悪い習慣から抜けられない、「procedure」を変更できないのは、過去の経験の反復があって、それに支配されているからだ。
そこでCATを用いて生活習慣を変える。

紹介にはやはり時間制限(16-20セッション)の焦点づけられた精神療法で、イギリスのNHSに適するようにセットされていると書かれている。
精神分析と認知行動療法の成果を学習しやすくして簡潔にして、広めようという目的がはっきりしている。

16週間で、4回目にreformation letter を書く。患者の鍵となる過去の経験とそれがどのようにして現在を縛っているのかを説明している。
こうすればそれを変更できるのではないかと、作業仮説を提案して、同意ができたら、実行する。

TPs :Target problems  問題
TPPs :Target problem procedures 問題を持続させているプロシージャ

それぞれのTPPに関して、alternatives はないか検討する

心理の先生にすればナースにもできるのは
おもしろくないかもしれないが
本当に価値があって普遍性があるなら
なるべく中心部分だけ精錬して使いたいというのも分かる気がする

一方、従来の、ナースによる患者教育
これは一部はアルコール症の時によく使う動機付け面接(MI)などのテクニックも含んでいるのだと思う
こっちの方が、おまえは精神的に問題があるから、糖尿病が良くならないんだと言われないで済むので
気が楽だろうとは思う

精神的に病んでいる人間とそれを治療する人間という傾斜がなくて
フラットな関係で治療が進めばそれもいいことだと思う

DSNE に関しては、患者教育+動機付け面接 位の感じなんだなと思う
それでも生育歴とか細かく聞くらしいので
reformation letter を書かないだけで、賢い患者さんは気がつくのだろう

CATも患者教育という側面が強いから16回という限定ができるのだと思う
さらにreformation letter などを使って、あとはそれを繰り返し考えてもらえばいいわけだ

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行動や思考を変えられないのはなぜか、精神分析的な観点から同意を形成する

そして行動と思考を変えるにはどうすればよいか、健康行動を活性化するにはどうすればよいか、
認知行動療法的に提案して実行してもらう

あとは自分の努力

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患者教育のテクニックをもっと向上させられないか
考える必要がある

なぜ薬をのむのか
どのように飲めばいいのか
忘れたときはどうするか
副作用が出たらどうするか

そのあたりを懇切丁寧にしたらもっと治療効果が上がると思う