神経言語プログラミング(しんけいげんごプログラミング、神経言語学的プログラミングとも, Neuro-Linguistic Programming: NLP)とは、 ジョン・グリンダー(言語学者)とリチャード・バンドラーによって始められたコミュニケーション技法・自己啓発技法・心理療法技法を中心とした体系である。
NLPは、催眠療法のミルトン・エリクソン、ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズ (en) 、家族療法のヴァージニア・サティア (en) が意識的・無意識的に用いていたテクニックを体系化したもの。
NLPは、プロフェッショナルな信頼性に欠け、効果を実証する不十分な経験的証拠 (empirical evidence) しかないため、一般の社会科学からは広く無視されている[1][2]。そして、主に心理学者からなる批判者たちから、NLPという名前、コンセプト、使用する用語が問題にされ、無批判に受け入れられる[1]極端な心理療法または疑似科学的な特徴を持っていると見なされている。
1980年代初頭、NLPは心理療法とカウンセリングの重要な進歩ともてはやされ[3] カウンセリング研究や精神医療から一定の注意を惹いていた。NLPが紹介された頃は、セラピー上の突破口と予告され、業界紙に訓練ワークショップ、ビデオ、本の広告が出始めていた[3]。NLPは心理治療の現場で使用され、のちにビジネスや教育などの分野でも応用された。
1980年代中頃になると、カウンセリング心理学ジャーナル (The Journal of Counseling Psychology)[4]や、全米研究評議会 (NRC) などで[5]、PRSやNLPの仮説には、支持するデータや、実証できる基礎的データがほとんどまたは一切ないことが発表された。PRSに焦点を当てたクリストファー・シャープリーのカウンセリング心理学ジャーナルでの研究発表は[6]、 NLPにカウンセリングツールとしての有用さを証明するものはほとんど無いと結論づけた。1998年には、マイケル・ヒープも、客観的で公正な調査においてNLPが主張するPRSを支持するものは一つもなかったとの結論に達した[2]。
NLPを無批判な態度で受け入れる人、セミナー、著作が多数ある一方で、一般の社会科学にはまったく採り上げられていない[1]。例えば、シェフィールド・ハラム大学のハートリーが現在の社会心理学の概要として、学生に勧めた3冊の教科書を確かめてみたところ、どの書にも少なくともインターパーソナル・コミュニケーションの章が1つはあるが、NLPやその理論家は掲載されていなかった。NLPの主張する理論やどう機能するのかを研究する試みはあったが、その数は少なく、売られている「ガイドブック」などの販売部数との差がかなりあり、バランスが悪い[1]。
神経言語プログラミングのアプローチは、現在さまざまな団体でセミナーが行われている。 様々なNLPの研究家がアプローチを付け加えた結果、内容は多岐にわたるようになっている。 団体によっても違いがあり、ほとんどの団体で技法そのものを商品としていることから、セミナー以外の書籍で紹介されることが多い技法を記述する。アンカリング記憶や感情が、直接は関係ないものと結びついている状態のこと。(ある映画を見ると、決まって父のことを思い出す等)これを利用して、(例えば)ある動作と肯定的な心理状態を結びつけ、動作によって肯定的な心理状態を作り出す。リフレーミング物事の意味付けを変えること。例えば、「悪いことばかり考える」ことに、「慎重でよい」という評価を加えることで、肯定的になる。VAKシステム人の認知の種類を視覚・聴覚・体感覚に分け、どの知覚を通せば、相手とコミュニケーションがとりやすいかを考える。アイ・アクセシング・キュー目の動きによって、相手が考えている概要を知り、接近の手がかりとする。