現在の適応度と次世代の適応度

NHKスペシャルで
ソニーがアップルに負けて
シャープがサムスンに負けた理由を説明して
アップルやサムスンを真似したらどうかみたいな10年遅れの話をしていたので
だいぶがっかりした

ソニーが大企業になって多角化して銀行も保険屋もやるようになると経理もそれなりのものになる
三井も三菱もそうだろう
音楽ソフト部門とデジタルコピー技術部門がぶつかるのは当然で
音楽ソフト部門を持たない、デジタルコピーしても行けそうだと、アップルは賭けに出たけれども、ソニーは
別の方に賭けをして負けたということだ
事業は成功することも失敗することもあるので
未来は確率の問題だ

未来は確率的に存在しているので
未来への投資も確率的に行う

たとえば各種分野300種程度に分散投資する

確実に成功しそうならばリターンも少ない
成功の確率が少ないところで成功したらリターンは大きい

会社内の事を考えても、会社全体が特定の商品やサービスに特化してしまったら
ガラパゴスになるおそれがある
だから会社内でも適切な程度に分散しておく
何が適切であるかは事後にしかわからない
大当たりもしないが大外れもしないことになる

予測できるものは儲けの種にならないのだ

ーー
ところで
楽園と称される、青い海と青い空の南の国で大文明が開花しないのはなぜなのかと思う

北国の寒い場所で人類は昔から肺炎や結核や凍傷により寿命を縮めながら
飢饉と戦い生きてきた

どう見ても南の楽園のほうが暮らしやすそうであるが
あまり工夫をしないらしい

現在の適応度が悪いほうが自分を変える意志を強く持つのだ

ーー
個人的にはそこのメカニズムについては
適応低下→免疫低下→血液睾丸関門のバリア低下→精子にウィルス感染して外来遺伝子が組み込まれやすくなる→新しい特性を持った個体が発生する

ここでもやはり、現在適応の良い個体の次の子孫は環境変化に取り残される可能性が高い
現在適応の悪い個体はジャンプして次の環境変化にうまく適応する可能性がある

現在の適応者は変化に怠惰になることは理解できる

ーー 
適応状態の悪い人のほうが
紫外線や老化などで傷がついたDNAを修復できなくなり
結果として新しい形質の発現に至るかもしれない

南の島の人たちは栄養状態もいいし温暖なので
あまり適応は悪くならず
傷ついたDNAも修復されてしまうのではないか
結果として進化の速度が遅くなる

ーー
もっと言えば環境が過酷な方が
淘汰の能率は良くなるはずだろう

一部の適応的な遺伝子だけを残してあとは死滅
適応したものだけが爆発的に放散する

寒冷、食料不足、感染症などがセレクションを厳しくしているのだろう

やはりどう考えても南の国でのんびり過ごした方がいいように思う