被害妄想と加害妄想

思春期妄想症や自我漏洩症候群では
どちらかと言えば自分が加害者になっているという妄想であり
それは精神病水準の対人恐怖症でも言えることだと思う

一方で典型的な統合失調症では被害妄想が主体となる
また妄想性人格障害では典型的に被害的確信が中核となる

この様子をハリネズミでイメージすると分かりやすいのだが
加害妄想では自分の棘が長すぎて周囲の人を苦しめていると感じる
血を流しているのは他人である
被害妄想では他人の棘が長すぎて自分が苦しいと感じる
血を流しているのは自分である

結局このような対称性を維持することができるのではないかと思う

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うつ病の系統ではもちろん自責があるので
それは申し訳ない、自分が加害者であるという気持につながる
この場合、他人の棘で、自分が血を流している

自分が血を流すのは誰でもいやだろう
一方で
他人が血を流すことには耐えられないというのは
何かもう一段の心の仕組みが必要であるように感じられる