“習字、教えたいなぁ。私は習字で人生の向き合い方や勝負を学んだ気がするんだよ。自分にしか分からないような「じくじり」や「ごまかし」、上手く見えるちょっとずるい逃げの書き方など、沢山書いてそれなりに真面目に練習していくと、小学生くらいでもそういうことが言葉じゃなく身につく。でも、そういうズルイことをしないで、勇気と気合でしっかり紙と向き合って戦って勝った時の字は、自分でも誇らしいというか。勝負に勝つには勇気と気合だけでは、やっぱり駄目で、その前に沢山練習して悪い癖と不安な気持ちを除かないといけないこととか。本当に大切なことを沢山教えてもらったんだよ。ああ。良い先生だったなぁ。”