"ドラマ「流星ワゴン」で過去の場面を一つ一つ生き直す
過去を生き直すとはどういうことだろう
悲しみと苦痛に満ちた過去を生き直し
解釈しなおし
意味を見つけることはできるのだろうか
あまりにもぎりぎりの人生なら
少しだけスピードをゆるめて欲しい
思い出すのも苦痛なことを
それでもやはり思い出さなければならないのだろうか
私に処理しきれるのだろうか
ーーー
実際、忘れたと思っていた事柄が
何かの機会にひょいと思い出されてしまう
こんな記憶があったのかと思い知らされ、苦々しい気分になる
しかし記憶はやはりしっかりとあるのだ
年をとり、老いるに連れて
未来に希望がなくなり
苦しい過去だけが思い出される
楽観的になることなどできないのだ
これが老年期のうつというものだろうか
老年期にいたりどうして楽観的になれるというのだろう
関節は痛み筋肉がつっている
目もぼやけているし
なにより記憶がはっきりしない
この世界に善なる神が存在するとどうして信じられるだろう
苦痛に満ちたこの世界で
むしろ
悪なる神が世界を嘲笑していると考えたほうが
整合的なのである"