NHKの日曜日の19時半から20時までの30分放送されている
「ダーウィンが来た」という動物観察の番組がある
超ゴールデン枠に動物行動学的な番組があることが不思議である
視聴率はかなりいいのではないかと思う
20時からの歴史物ははっきり言ってイデオロギー丸出しの下俗なものであるが
ダーウィンが来たは脱イデオロギー的なものかと一見思わせる
しかし実際はそうではない様子である
昔から動物行動学の分野はその時代のイデオロギーが強く反映されている
猿山のサルを観察していても、
頭の中身が競争社会とか階層構造とか権力構造とかだと
そのように見えてしまう
別の見方もできるはずなのにしないのはおかしいだろうと批判された歴史がある
この番組でも、解説で展開されているのは俗流進化論的解釈である
古い生存競争説、優勝劣敗、適者生存、淘汰学説など
映像を保存するとか、絶滅寸前の種を記録しておくとか、BBCとかNHK的な使命はあると思うが、
こんなに本気になってお金をかける必要があるものなのだろうか
親子の話のなかで、親はどうあるべきかとか、
生殖の場面ではなかなか積極的に性交場面を流すとかしているのだが
だいたいは強いオスが勝ち残ってメスを獲得するという話だ
なんだこれは
反動的で道徳臭い説教が動物の客観的観察物語の形をとって流されていると私は思う
大人になるとはどういうことか、分かる仕組みになっていると思うが、
その「大人」が問題だと思う