2011年末時点の日本の精神病床数は人口10万人当たり269床で、OECD(経済協力開発機構)諸国の平均68床と比べて約4倍だったことが、OECDが取りまとめたメンタルヘルスに関する報告書で明らかになった。報告書は、「日本の精神医療は、患者を病院から地域へ移行させる“脱施設化”の点で他国より遅れている」と指摘している。
報告書によると、日本の人口当たりの精神病床数は、依然としてOECD諸国の中で最も多く、2番目に多いベルギーより10万人当たり94床多かった。ただ、1993年からは減少傾向にあるという。OECDの担当者は、「精神病床をさらに減らすためには地域医療の充実が不可欠」としている。
報告書は、うつ病や不安神経症といった軽・中等度の精神疾患にも言及。日本は地域で軽・中等度の精神疾患を総合的に診る体制が不十分だとし、▽地域医療を担うすべての医療者の精神医療分野での能力向上▽心理療法を中心とした、エビデンスに基づく治療プログラムの作成―を検討すべきだと強調した。
また、OECD諸国の多くは、精神医療の資源が不足していると指摘。各国は精神医療の改善に向けた取り組みを一層強化する必要があるとした。
厚生労働省は、「精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針等に関する検討会」に、これまでの議論やヒアリングを踏まえた中間取りまとめ案を示した。精神障害者の状態像や特性に応じた精神科病床における機能分化の推進や、精神科病床での入院期間は1年を超えないよう取り組みを進めることなどが盛り込まれている。この日の会合では、提示された案の方向性について大筋で了承された。
退院によってあいた病室をグループホーム等にして居住移設に変更する案が提出されている。その中には特別養護老人ホームとかサービス付き高齢者向け住宅なども含む。
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新しい話ではないのだが
定期的に情報が流されるのは
脱入院を推進したい側が動いていているということ
しかしそれに抵抗する勢力があって
そんなに簡単に行かないぞともめているということ