秘密保護法案は明日2013-11-26に委員会質疑が行われ、
一部の見解ではその日のうちに採決まで行うとのことだ。
現状で国家機密の内容が一般市民に知れ渡るという状態ではない
面白いことに、機密ではないはずの秘密保護法案の中身についてもよく知らされず
議論の詳細についても、枝葉は伝え聞くものの、本質論については
全く伝わってこない現状である
すでに市民に対して国家秘密はよく守られていると言わざるをえない
皮肉な話である
一方で、スパイに対して秘密は守られているかといえば伝え聞くところによればそうではないらしい
従って対策が必要であるが
たとえばスパイ防止法というような名前で以前問題になったことがあるのだが
スパイに対してそのような法律を作ったとして何の抑止力になるのか
全く疑問であるし、スパイというものの性質上、そのような法律をかいくぐって活動するに決まっている
法律を作ってスパイがいなくなるなら
世の中は簡単だろう
つまり、スパイは依然として活動を続け、
一般市民は依然として何も知らされない
秘密保護法が出来たなら、一連の手続きが簡単になる程度のものだろう
現在でも複雑ではあっても手続きを踏めばできるだろうものであるが
それが容易になるということなのだろう
タイミングを合わせるように
中国が東シナ海に設定した沖縄県・尖閣諸島を含む防空識別圏を発表
「だから」もっと強い国家安全保障体制が必要なのだと言いたいのだろう
考えてみればスパイが暗躍しているとして
アメリカにとっての重要な機密が日本を舞台にして漏洩し、たとえば中国にスパイされてしまう
というようなアホなことは起こりそうにない
日本の情報保護が不完全だと知れば、中国は盗みに来るだろうが、
アメリカは盗まれることを承知で情報を流すだろうから
騙し合いなのであって、裏の裏の裏で、どこまで読むかということになるのだから、
それはそれでいいのだろうと思う
秘密保護法案ができてもたぶんスパイの景色はあまり変わらないだろう
一般市民の景色はいっそう悪い方に変化してしまう可能性がある
秘密を知った役人が重大秘密をリークしようと決意すれば、
法律があってもなくても、あまり変わらないだろう
いずれにしても罪に問われるのだから、それだけの決意をしているはずのものだ
また逆に言えば、秘密を守る側が、そのような人間に情報を知られてしまうことがいけないのであって
罰があるからリークしないというのではないと思う
国家機密とはそのようなものだろう
裏切り者が常に潜伏しているとの前提の上に行動しなければいけないのであって
法律ができれば安心などとはとても言えないはずだ
国家のトップそのものがスパイであったということなどは小説にもよくある話で
それが一番効率的であることは自明である
最も有効なのは、一番に秘密を知りうる立場にある総理大臣に、秘密保護のために
一日に幾つものトラップを仕掛けておくことである
漏洩したら即逮捕である
役人や政治化が自分を縛る法律を作るはずがないのであって
誰が考えても、
『都合の悪いことは、なにか理屈をつけて秘密に指定してしまおう』という魂胆らしい、となる
ここで戦いはやはり、国家と市民の間の緊張である
原則的には市民が国家であるはずなのだが
現実にはそうではなく
国家が市民を支配する、保護する、養育する、教育するという匂いがぷんぷんしている
原子力発電所に関しての情報はテロリストの標的になるから秘密であると蓋をしてしまうことができる
原発に関係する予算に関しても詳細はテロリスト対策のため秘密であるということもできる
反省するとしても30年後とか50年後とか議論されている
また、真実をわかりにくくするために、紛らわしい嘘情報を大量にばらまくことも
起こっているらしい
いずれにしても、日本在住の各国のスパイも日本国民のために心配しているのではないか
自分たちスパイの活動には支障はないしルール変更もない
ただ、この日本がますます暗い国になるなあとため息をついているのではないか
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一方、
国家安全保障会議(日本版NSC)の設置法案を2013年11月25日、自民、公明、民主など賛成多数で可決した。早ければ27日の参院本会議で成立する見通し。
国民に向けてきちんと説明できないのはなぜなのかと問いただしたい。
安心してくださいと言うだけでは不充分である。
逆に聞きたいが、政治家や役人さんは、この法律でなぜ安心できるのか?
なぜ説明できないのか?
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で、秘密保護法違反疑いの人がいたとして、どうやって裁判するんだろう。
50年しないと秘密の内容がわからないし。
心配しなくてもなにかうまい方法があるんだろうね。
アメリカですでにやっているわけだから。