“ ■深刻な高学歴者のワーキングプア
非正規雇用として働く高学歴者は増えている。
文部科学省の学校基本調査によると、今春博士課程を修了した大学院生約1万6000人のうち、非常勤講師といった非正規労働や、就職・進学をしていないなど「安定的な雇用に就いていない者」は5月1日時点で40.1%に上る。
背景の一つに国が平成3年から推し進めた大学院重点化政策が挙げられる。この年に約10万人だった修士・博士は24年には約26万人に激増。だが、多くの卒業生の就職先となってきた大学はポストに限りがあり、供給過多に陥った。任期付きの博士研究員として大学に雇われ、研究や学生指導を行いながら正規雇用の道を探る者も多い。
収入の低さも深刻だ。各地の大学非常勤講師組合の19年度調査では専業非常勤講師約600人の平均年収は約300万円で約半数は250万円未満だった。年収1000万円ともいわれる専任教員との格差は大きい。”
— 大学で広がる「5年雇い止め」 法改正で非常勤講師を直撃
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現実には優秀だから進学するのではなく
就職できないから進学しておく
資格試験に合格しないから進学しておくというケースが多くなっている