歴史上のイノベーションの例としてあげられるのは
インドの上質の綿がイギリスに輸入された時のことだ
インド製は高品質で安価なので、イギリス国内の業者は対応することができなかった
そこで政治力を発揮し、1700年には輸入禁止とした。
しかしイギリス上流階級は「だって欲しいんだもん」というわけで輸入促進の政治活動をしていた。
そんな時、蒸気機関を動力として、水力紡績機が発明された。これで問題が解決されてしまった。
蒸気機関は、紡績機の他に、石炭産業に利用され、さらに当然だが蒸気機関車として輸送に利用されて、
産業革命に結びついた。
当時はポルトガルやスペインが先進国で、カトリック教会の規制も強かったが
後進国であるイギリスは規制も弱く、比較的自由な起業活動ができたらしい
ーーー
こんな例からは
まずいったん後進国にならないと、成長のバネは生まれないことがわかる
そして海外産物を輸入するか、国内産業を守るかの政治的駆け引きからは何も生まれず、
これは日本ならば国内の農業などになると思うのだが、
画期的な思考の変換がなければ、問題解決にはならないということがわかる
日銀が異次元になったと宣伝しても結果は良くないだろうから
開放か保護かの政治的駆け引きを超える異次元の政策が出現しないことには解決しないだろう
そして日本が後進国になって、旧勢力も完全に疲弊しきった時に成長へのバネが発生するのだろう
ーーー
綿織物では革命が起こったのだが
毛織物では、製造工程が複雑で、各種の規制もあり、革命は実現できなかったらしい。
イノベーションの具体的な中身として、2010年代の日本は何を考えだすものなのか
興味深い