“ 盲人や聾者を「ショーーガイ者」と呼んでいると、彼らは本当に“障害者”になってしまうのである。 心理学ではこれはすでに有名な現象であるらしい。通称「ステレオタイプ効果」ってやつだ。 たとえば、Jane Elliottが おこなった実験: 子供たちを青色の瞳と、茶色の瞳のグループに分け、各グループに簡単なテストをやってもらう。 そのとき双方のグループに「○色の瞳の人間のほうが知能が高い。これは科学的な事実だ」と宣言す る。 すると、「知能が低い」と宣言されたグループは、明らかにテストの成績が落ちる。 翌

盲人や聾者を「ショーーガイ者」と呼んでいると、彼らは本当に“障害者”になってしまうのである。 心理学ではこれはすでに有名な現象であるらしい。通称「ステレオタイプ効果」ってやつだ。 たとえば、Jane Elliottが おこなった実験:
子供たちを青色の瞳と、茶色の瞳のグループに分け、各グループに簡単なテストをやってもらう。
そのとき双方のグループに「○色の瞳の人間のほうが知能が高い。これは科学的な事実だ」と宣言す る。
すると、「知能が低い」と宣言されたグループは、明らかにテストの成績が落ちる。
翌日、前といったことを逆転させる。すると、グループの成績も逆転するというのである!
さらに最近の研究によれば、これは瞳の色だけじゃなく、人種や、大学の名前でもそうで、 子供だけじゃなくて大人でも結果が変わってしまうんだと。たとえば この番組で紹介されている Jeff Stone の実験では:
被験者を、白人と黒人に分け、ゴルフの簡単なパターのゲームをやってもらう。
「これは知的能力のテストです」というと、白人の成績は上がり、黒人の成績は下がる。
「これは運動能力のテストです」というと、黒人の成績は上がり、白人の成績は下がる。
これはなぜかというと、アメリカでは 「黒人は天然のスポーツマンだ」という信念が人々の中にあるからだそうな。 このような考え方は、いまの米国では直接言われることは めったにない。こういう考えは “racist” だとみなされるからである。 しかし、白人も黒人も、内心ではこういった人種的偏見を信じこんでしまっているのだ! それがテストに差が生じる理由である。