“ 「こういう無縁社会が悲惨だと唱える人たちの多くは “有縁社会の人” である。つまり、きちんと幸せな人生を思い描ける人たちであり、そういう人たちが “孤独死は不幸” だというキャンペーンを繰り広げた。
しかし、孤独死した人は “人に迷惑をかけたくない” という理由で孤独死している人が多い。早い話、 “ほっといてくれ” ということでしかない。
いくつか報道される孤独死は、テレビがつけっぱなし電気がつけっぱなし、風呂に湯が張られたまま一ヵ月経っていた、というようなもの。
これをリアルに想像してみると、その死は突然死だっただろう。
そうだとすると、死ぬまでの一人で苦しむタイムラグはおそろしく短いわけだ。発見された状態がひどいからといって、その人の半生にまでさかのぼって、哀れだったね … というのは考え方にネジレがある」”