民主党政権はマニフェスト違反であるが

2012年、今回の増税議論はたしかに民主党政権のマニフェスト違反であるが
4年間は増税しないという文言を取り上げれば
たしかにそうなのだけれども
国民の幸せのために政策を実行するというのが根本的な約束で
その具体策として4年間増税しないと言っただけであって
菅氏とか野田氏が財務省官僚に洗脳された結果だとは結論できないだろう
まあ、多分、間違いのない推定だろうとは思うけれども
国民の幸せを考えて増税を提案しますというのは
ありえない話ではない

そのあたりの緩さをどの程度容認するかの話になるだろう

財務省も意地が悪くて
増税の約束をすれば総理大臣にしてやるとはいうのだが
その後、どのようにして選挙に勝てばいいのかまでは教えてくれないようだ
菅氏は選挙で負けた

財務省としては誰が何を言って選挙で選ばれても
そのあとで洗脳すれば充分なのだから
選挙で勝つ方法なんか工夫しなくていいのだろう
勝った人を取り込めば済むらしい
増税しませんとマニフェストで明言している政党にさえ
平気で増税をやらせるのだから
そこが不思議な原理である

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マニフェストは
ひとつのメタファーであって
何を幸せと考えるかの手がかりである
という程度の考えもあり

一方では一言一句、厳密に従うものという解釈もあるのだろう

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そんな話になると
ではマニフェストの背後にある根本的な価値観とは何であるのか
どのような価値観に集約されるのか
という興味深い集合演算問題が発生する

たくさんある文言の間の、集合関係を整理していけば、包含関係が
次第にすっきりしてきて、
どれが原則で、どれがその応用かがわかってくる
原則と原則が対立した時にはどちらを採用するかの
より上位の原則があるはずである

そのように演算していくと
マニフェストの背後にある根本的な価値観が
析出するのである

たいてい、伝統的に、政党というものは、支持基盤に応じて、
自由とそれを制限する原理、平等とその中身として機会の平等や結果の平等、
あたりが多い原則であり
だから自由党とか民主党とかそんな名前が多くなる

自由主義と民主主義とを名乗って自民党というが
自由主義と民主主義とが対立した時にどのような上位概念で裁定するのかは曖昧で
たとえば正義とか愛とかでもいいのだけれども
曖昧にしたままで好き勝手に物事を決めてきたわけだ

国民は財務省に税金を取られて
そのお金で財務省はマスコミを使って宣伝して国民の心理操作をして
結果として国民はまた税金を払い
そのお金を原資としてまたさらに洗脳されて税金を払いというわけで
いつでも税金を払い自分のお金で自分を洗脳しているという変わった人たちである

財務省にとっては、誰かが増税してくれればそれでいいので
それは誰でもいいようだ