スキニージーンズに注意 筋肉や神経に障害と英誌
【ロンドン共同】細身で脚にぴったり張り付く「スキニージーンズ」をはいてしゃがんだ姿勢をとり続けると、筋肉や神経に障害が起きる恐れがあるとする論文を英医学誌「神経学・神経外科学・精神医学ジャーナル」の電子版が23日、掲載した。
スキニージーンズは若い世代を中心に世界中で流行しており、英王室のキャサリン妃がしばしば着用することでも有名。日本でも愛用する人は多い。
論文はオーストラリア人医師らによるもので、35歳の同国人女性の事例を紹介。それによると、家族の引っ越しを手伝っていた女性は戸棚から物を取り出すために数時間にわたりしゃがみ続けた。その後、歩いて帰宅する途中に脚の感覚がなくなり、倒れたまま動けなくなって病院に運ばれた。
女性の両方のふくらはぎはジーンズが脱げなくなるほど膨れ上がり、足首や爪先も動かせなくなった。筋肉障害の指標となるクレアチンキナーゼ値の著しい上昇が見られ、女性は1人で歩けるようになるまで4日かかったという。
論文は長時間の圧迫によって神経が損傷するなどしたとの見方を示している。