全国の生協組合員・役職員の皆様へ(緊急アピール)       戦争による生協壊滅の歴史から学び、今こそ“戦争法案”を廃案にしょう!  私たちは6月11日、東京にて「平和憲法・九条を考える全国生協組合員ネットワーク」の呼びかけで、「戦争法案反対・緊急懇談会」を開き、意見交換と話し合いをいたしました。  日本生協連第65回通常総会に参加された皆様に、この懇談会から緊急のアピールをさせていただきます。  いま、多くの国民は、安倍内閣の暴走に危機感を感じています。憲法九条の解釈を変更して、自衛隊の海外派兵

全国の生協組合員・役職員の皆様へ(緊急アピール)
      戦争による生協壊滅の歴史から学び、今こそ“戦争法案”を廃案にしょう!
 私たちは6月11日、東京にて「平和憲法・九条を考える全国生協組合員ネットワーク」の呼びかけで、「戦争法案反対・緊急懇談会」を開き、意見交換と話し合いをいたしました。
 日本生協連第65回通常総会に参加された皆様に、この懇談会から緊急のアピールをさせていただきます。
 いま、多くの国民は、安倍内閣の暴走に危機感を感じています。憲法九条の解釈を変更して、自衛隊の海外派兵(遣)を拡大し、集団的自衛権行使をするための「平和安全法整備法案」(現行の10本の法改正)と「国際平和支援法案」(新法)の国会審議は、戦後の平和や安全保障(専守防衛)、憲法と立憲主義そのものの否定です。如何に名をつけようとも、「戦争法案」としか呼びようがありません。
 先の戦争の深い反省から恒久平和・基本的人権保障・国民主権という原理を貫く「日本国憲法」を制定して後、歴代の自民党政権は「9条がある限り’集団的自衛権はこうしできない」「日本の安全保障は“専守防衛”に徹する」と、国民や近隣国へ繰り返し約束してきました。こうして、「海外で武力行使をしない日本」という国際的信用を築いてきました。
 しかし、安倍政権はこの戦後レジームを転換し、多くの憲法学者が「憲法違反」と糾弾する「戦争法案」を今国会で強行突破しようとしており、わが国の平和と国民の暮らしは戦後最悪の危機に直面しています。憲法や立憲主義、国民の不安や反対の声を無視するやり方は、法治国家・議会制民主主義・国民合意に挑戦する「独裁政権」であるという批判さえあります。
 私たち日本の生協は、あの戦争により壊滅した歴史と体験から、すべての組合員の願いと生協事業の持続のためには「平和」がすべての前提であり、憲法が活きる社会を目指して、長年の努力を積み重ねてきました。日本生協連創立総会での「平和宣言」や賀川豊彦初代会長の言葉を、今こそ思い出しこの「重大危機」に相応しい取り組みをしなければなりません。
 私たちは「緊急懇談会」において、今日の危機的情勢に相応しい創意工夫を凝らした取り組み、とりわけ組合員・役職員の学習と、理事会と生協労働組合の共同した行動、地域で同様な運動を進めている諸団体との連帯などをさらに強めることを決意いたしました。
 緊迫した情勢とはいえ、これまでの経緯から理事会を先頭にすべての生協が組織を上げて、この取り組みを進めることはかなりの困難も予想されます。しかし、首都圏を中心に生協OBをはじめ、個人的参加での新しい「九条の会」やその「ネットワークづくり」が注目されており、有効な取り組みとして今後の広がりを期待します。
 平和を何より大切にして日ごろの生協運動 を展開している全国の皆さまに、戦後最悪といわれる深刻な危機を迎えた今、「戦争法案」の廃案わめざしながらも、国民の多数の世論となつている今国会での成立を阻止するという1点で最大限の努力で取り組んでいただくことを訴えさせていただきます。