“よく、何かにつけて「官僚は自分たちの権限を拡大したい」というようなことがまことしやかに言われます。 ・・・でもけっこう、疑問なんですよ。これ。 自分も含めて(だと思うんですが)、周りを見回しても、日々そんなこと考えてる人、いないです。 だいたい、(収賄罪とか、いわゆる犯罪を除いて)どんなに予算とってきても、どんなに法律作っても、役人個人にはなんのメリットもありません。政治家じゃあるまいし、別に献金もされません。もちろん給料は一律ですし、でも仕事だけ増える(^^;)。 法律を作って権限を握る自己満

“よく、何かにつけて「官僚は自分たちの権限を拡大したい」というようなことがまことしやかに言われます。
・・・でもけっこう、疑問なんですよ。これ。
自分も含めて(だと思うんですが)、周りを見回しても、日々そんなこと考えてる人、いないです。
だいたい、(収賄罪とか、いわゆる犯罪を除いて)どんなに予算とってきても、どんなに法律作っても、役人個人にはなんのメリットもありません。政治家じゃあるまいし、別に献金もされません。もちろん給料は一律ですし、でも仕事だけ増える(^^;)。
法律を作って権限を握る自己満足?そんな抽象的なことで個人は満足しませんって(^^;)。
予算の配分を自由にできる?そんなこと嬉しくもありませんし、組織なんだから自由になんてできません(^^;)。
ただ、国家という巨大なシステムのなかで、忠実に与えられた任務をしようと考えると、結果的に、省庁間で争っているように見える事例や、権限を拡大しようとするように見える法律とかってあるんじゃないのかなと思ってます。
なぜなら、行政(と政治)の仕事のかなりの部分は、世の中の問題の調整です。扱う問題のほとんどには、賛成する人と反対する人がそれぞれたくさんいます。(逆に、国民全員が賛成するようなことは、問題にならないわけで。)
したがって、真剣に考えてどう結論を出そうとも、全ての人が満足することはほとんどありえません。そして、その結論も何を重視するか立場によって変わります(それが省庁間の意見の違いになるし、政府とマスコミの意見の違いにもなる。)。
そういうことなんじゃないかなと思います。
だから、「官僚は自分たちの権限を拡大したいだけ」という見方は、なんだかあまりにも短絡的で表面的な議論・結論のような気がするんです。別にそれですべての問題が片付くならいいんですけどね。
PS
ああ、行政のミスというのも多々あるでしょうし、もちろん必要に応じて非難も批判もされるべきですよ。でもそれらも含めて「権限が好きな官僚」という安直なイメージだけで片付けてよい話ではないのではないか?ということです。もっといろいろ考えましょうと(^^;)。”
官僚は権限拡大が好きか?: 内から見た霞ヶ関