平気で嘘をついているのは誰なのか。

"自民幹部、船田氏を批判=憲法審参考人の人選で
2015-06-04 23:41
 4日の衆院憲法審査会の参考人質疑で、自民党などが推薦した憲法学者が集団的自衛権の行使容認を「憲法違反」と表明したことを受け、自民党幹部は同日夜、人選に当たった船田元・党憲法改正推進本部長を厳しく批判した。
 政府・与党は、集団的自衛権行使を含む安全保障関連法案の今国会成立に全力を挙げており、推薦した参考人に足を引っ張られるのは想定外。
この幹部は「たるんでいる。
政府・与党が何をしているのか分かっていないのか」と船田氏を非難した。
 一方、民主党の枝野幸男幹事長は4日、国会内で記者団に対し、「自民党が推薦した先生まで違憲だと明言している。
いかにでっちあげの論理で(安保)法案ができているか、自ら認めているようなものだ」と指摘。
 共産党の志位和夫委員長も記者会見で「(安保法案の)違憲性がより明瞭になった」と語った。
 
[時事通信社]
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民主党の中川正春議員が「今の安保法制は憲法違反だと思われますか?」と質問したところ、全員が「憲法違反」と回答しました。
長谷部氏は「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかないし、法的な安定性を大きく揺るがすものだ」と述べ、小林氏も「憲法9条2項で軍隊と交戦権が与えられていない。仲間の国を助けるために海外に戦争に行くことは憲法9条違反だ」と指摘しています。
笹田氏は従来の憲法解釈を「ガラス細工で、ぎりぎりのところで保ってきていた」と指摘した上で、集団的自衛権行使を違憲と批判しました。
 「今の(国会で審議中の)安保法制、憲法違反だと思われますか」(民主党 中川正春 衆院議員)
 「集団的自衛権の行使が許されるという、その点については、私は憲法違反であると考えております」(長谷部恭男 早稲田大学・法学学術院教授)
 「私も違憲と考えます。憲法9条に違反します」(小林 節 慶応義塾大学名誉教授・弁護士)
 「定義では踏み越えてしまったということで、違憲の考えでたっていると思います」(笹田栄司 早稲田大学・政治経済学術院教授)
 自民党が推薦した参考人も含めて3人すべてが国会で審議中の新たな安保法制は「違憲」との考えを示したのです。
 「ちょっと予想を超えたところがあったと思っている」(自民党 船田 元 憲法改正推進本部長)
 想定外の反応に、自民党の船田憲法改正推進本部長は、佐藤国対委員長に事情を説明しましたが、佐藤氏からは「安保法制の審議に十分配慮を」と釘を刺される事態に。
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安全保障法制の整備に向けた与党協議で座長代理を務める公明党の北側副代表は衆議院憲法審査会で、「憲法9条には自衛の措置の限界は明確には書かれていない。9条は世界的には特別な条項になっているが、その下で、どこまで自衛の措置が許されるのか、相当突き詰めた議論をした。いろいろなご意見、ご批判はあるかもしれないが、そういう中で閣議決定に至ったということだ」と述べて、理解を求めました。
結果としては、突き詰めていなかったわけだ。
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違憲指摘「全く当たらない」 菅氏、衆院憲法審査会参考人質疑に反論
産経新聞 6月4日(木)18時55分配信
 菅義偉官房長官は4日の会見で、同日開かれた衆院憲法審査会の参考人質疑で、3人の参考人全員が審議中の安全保障関連法案について「憲法違反」としたことに関し、「法的安定性や論理的整合性は確保されている。全く違憲との指摘はあたらない」と述べた。
 菅氏は、昨年7月に閣議決定した安保関連法案の基本方針に触れ「憲法前文、憲法第13条の趣旨をふまえれば、自国の平和を維持し、その存立を全うするために必要な自衛措置を禁じられていない」と指摘。「そのための必要最小限の武力の行使は許容されるという、以前の政府見解の基本的な論理の枠内で合理的に導き出すことができる」と話した。
 自民党などが参考人として推薦した早稲田大の長谷部恭男教授が憲法違反だと指摘した点に関しては「全く違憲でないという著名な憲法学者もたくさんいる」と述べ、今後の法案審議への影響は限定的との見方を示した。
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菅義偉官房長官のほうが、諸学者よりも、憲法と法律について高い見識を持っているらしい。衆院憲法審査会の参考人に菅氏を呼べばよかったのに。「合理的に導き出すことができる」という菅氏と「できない、違憲だ」という学者たち。合理的で論理的なのは誰なのか。合理性や論理性を尊重していないのは誰なのか。
平気で嘘をついているのは誰なのか。"

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"衆院憲法審査会参考人質疑での船田氏の表情"