医療・健康情報が氾濫する中、「誤った情報」を持つ患者は増えており、患者の質問で最も多いのは、テレビ番組に関するもので、その影響力は大きいが、「最も信頼できない情報源は、テレビ番組」……。m3.com意識調査で「患者の医療・健康情報、正しい?間違っている?」をテーマに聞いたところ、時に誤った情報を持つ患者への対応に、医師をはじめとする医療者が対応に苦慮している現状が伺える結果になりました。
「誤った医療・健康情報を持つ患者」は、「増えていると思う」との回答は、医師会員の計78%、医師以外の会員の80%に上ります(Q1)。テレビ番組のほか、インターネットなど情報源が多様化したことが、一因と言えます。
患者から、「医療・健康のテレビ番組に関する質問」を受ける頻度は、医師会員の場合は、週1回以上が計25%、月1回以上は計72%(Q2)。これに対し、「医療・健康の一般向け雑誌・書籍、ネットに関する質問」を受ける頻度は、週1回以上が計17%、月1回以上は計61%と下がり、テレビ番組の影響が大きいことが分かります(Q4)。
ご自身が「医療・健康のテレビ番組をチェックするか、観ているか」を聞いたところ、「チェックし、よく観る」「チェックはするが、観ないこともある」の合計は、医師会員の30%、医師以外の会員では55%(Q3)。一方、「チェックもしない」も医師会員では4割いるなど、医師の間でも回答が分かれました。自身の専門分野が取り上げられやすいか否かでも、テレビ番組への関心の高さは異なってくると思われます。
一般向けの各メディアの中で、「最も医学的に信頼できる」のは、1位が「書籍」(Q5)。ただし、医師会員では、「分からない」との回答が半数を超えており、「信頼できるメディアが見当たらない」のが現状と言えます。反対に、「最も医学的に信頼できない」のは、トップが「テレビ番組」で、医師会員の45%、医師以外の会員の30%を占めました(Q6)。