粛粛 十年一剣を磨く

粛々と、というのは上から目線だと批判されている
粛々で有名なのは次の詩吟

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鞭聲粛粛夜過河

暁見千兵擁大牙
遺恨十年磨一剣
流星光底逸長蛇
鞭聲粛々夜河を過る
暁に見る千兵の大牙を擁するを
遺恨十年一剣を磨き
流星光底長蛇を逸す
不識庵機山を撃つの図に題す(川中島) 頼山陽
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馬に当てる鞭の音も静かに、
夜中、上杉軍は千曲川を渡り、川中島にたどり着く。
明け方になって武田軍が気づくと、
目の前に千万の敵兵が旗を擁して迫ってくる。
謙信はこの十年の間、
信玄を討とうと一心に剣を磨いてきたのだ。
そしてあわやとおどりかかる瞬間、
剣の閃光がきらめく。
だが信玄は咄嗟にその剣を避け、逃げ延びる。
またしても討てなかったのだ。
その時の謙信の無念を思うと、 なんとも心苦しい。
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詩吟で有名な川中島です。
「べんせいーしゅくしゅくぅー」と、うなるやつです。
【不識庵】は上杉謙信、【機山】は武田信玄。
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山口二郎氏の座右の銘は
十年一剣を磨く(頼山陽) 
とのことです