ドパミン過感受性精神病

統合失調症の初発時には抗精神病薬により精神病症状は改善するが、再発再燃を繰り返すたびに抗精神病薬の用量が増え、遂には高用量の抗精神病薬が必要となる。わずかな減量や服薬中断によって短期間で精神病症状が再燃してしまう。このように多量の抗精神病薬の投与により、代償的にD2受容体密度が増加して、抗精神病薬への耐性形成が生じ治療抵抗性に発展したドパミン過感受性精神病は、統合失調症の22%〜43%、治療抵抗性統合失調症の半分を占めるのではないかと考えられる。