26段:風も吹きあへずうつろふ、人の心の花に、馴れにし年月を思へば、あはれと聞きし言の葉ごとに忘れぬものから、我が世の外になりゆくならひこそ、亡き人の別れよりもまさりてかなしきものなれ。 風も吹き荒れていないのに散ってゆく花のように、移り変わってゆく人の心、過去に親しんだ月日のことを思うと、しみじみと感動して聞いた一つ一つの言葉が忘れられない。そんな大切な言葉を少しずつ忘れ去っていっていることは、亡くなった人との別れよりも悲しいものである。

徒然草26段部分:風も吹きあへずうつろふ、人の心の花に、馴れにし年月を思へば、あはれと聞きし言の葉ごとに忘れぬものから、我が世の外になりゆくならひこそ、亡き人の別れよりもまさりてかなしきものなれ。 
風も吹き荒れていないのに散ってゆく花のように、移り変わってゆく人の心、過去に親しんだ月日のことを思うと、しみじみと感動して聞いた一つ一つの言葉が忘れられない。そんな大切な言葉を少しずつ忘れ去っていっていることは、亡くなった人との別れよりも悲しいものである。