“意識のせいにすると、戦中と同じようにシステム改革がおろそかになる。福岡の小学校で、子供たちが、給食が終わった後の片づけをちゃんとせず、先生方が「食器さんが泣いている」などと心の教育をしたが、全く解決しなかった。しかしある先生が子供たちの動線が悪いのではないかと気づいてうまくいくようになった。JCOの事故でも、米国の調査団は報告書にこう書いたそうです。「アメリカでは、幾ら研修をしても必ずルールに違反する者がいるという前提に立ち、ルール違反による汚染が起きるという前提で二重三重の防御がある。日本では、すべての従業員は学校で正しい心の教育を受け、研修で意識改革をしているはずだから、規則に違反する者はいないという前提。だからいったん汚染が発生すると、止める手段がない。リスクマネジメントができていない」”