採録
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各国の中央銀行が物価を自由にコントロールできる時代は終わった。ゼロ金利は日本に固有の現象ではなく、リーマン・ショック後の一時的な現象でもない。これはグローバル資本主義が新興国に広がった結果であり、黒田氏の信じている一国ケインズ主義は終わったのだ。
オールドケインズ理論では、通貨供給で物価水準がコントロールでき、為替レートで経常収支がコントロールできることになっているが、グローバル化した世界では、こういうコントロールはきかなくなった。資本がネットワークで世界を移動し、海外投資で経常収支が動くからだ。