私たちには自由な選択肢がある。好きな会社や仕事を選ぶことができ、好きな相手と結婚することができ、好きな場所で暮らすことができる。持っている資産の範囲で自由な生活をすることができる。完全ではないけれど随分と自由の範囲は増えた。
明るい一方で、やるせなさも顕在化した。会社も、結婚相手も自由に選ぶことができる。そして価値を生み出した人がその対価を手に入れる。会社に選ばれなければ仕事はない。誰にも選ばれなければ結婚もできない。自分が自由であるということは、相手も自由であるということで、つまり自由な社会では、勝った人しか多様な選択肢を活かせない。