コミュニケーション障害がある人たちは対人関係が苦手なのに日本には対人関係労働が多い

現代では生産力が向上した。さらにグローバリゼーションも進行した。
生活に必要な基本的な食料、衣料や家具、電化製品、雑貨などは、
労働力の安い地域で大量生産される。

日本はそれを買えばいいだけ

すると日本に残る仕事は、他人とかかわる仕事。
説明したり、納得させたり、愚痴や批判を聞いたり、妥協案を提案したり、看護したり、介護したり
他人の気持ちがわからないと仕事にならない

そんな状況で困るのが自閉症スペクトラムの人たちである
コミュニケーション障害があるので他人と関わることが苦手である

プログラミングの仕事などは昔の農作業とか絹織物工場などと比較的似ているかもしれないが
うまく適応できる場合もあるものの、数は少なく、たていては対人関係能力の高い人達が仕事を確保する

また一方で、自閉症スペクトラムの人たちにとって苦手な仕事しか残っていないとしても
仕事をしないでも生活していけるような社会制度設計にはなっていない
実際には会社の中で仕事をしているふりをしているだけの、会社内生活保護会社員が多くいて問題になっている
彼らが会社から放出されないのは、対人関係がうまいからである、ただそれだけで会社につながっていける

自閉症スペクトラムの人たちは実際には作業を長く続けられたり独自の視点を持っていたりして
農業生産や工業生産には適性があったりする
しかしだからといって、日本の自閉症スペクトラムの人たちを、途上国の生産現場に参加させることも難しい
日本人は生産指導者として行くことが多く
結局、「対人関係労働」なのである

今後、地産地消という形で、農業や家内制手工業のようなものが根付いてゆけば、
いま大量に発生している自閉症スペクトラムの人たちも生きる場所を確保できるかもしれない