組織はピラミッド型で、人口構造は逆ピラミッド型であるというのは何を意味しているのかは一目瞭然だ。 50代と言えば、体力や知力が急激に衰えていき、踏ん張りが利かなくなると同時に、知的な柔軟性も失っていく人が多い。しかし、長く仕事を続けてきたためにプライドだけは高く、会社から見ると、非常に扱いにくい。そして、仕事量とは裏腹に、給料だけは高い。 再就職に問題がないのは、30代までで、それでも35歳を過ぎれば用心しなければ職が見つからないという危機的状況に陥ることになる。 企業は利益を確保するために、コスト

組織はピラミッド型で、人口構造は逆ピラミッド型であるというのは何を意味しているのかは一目瞭然だ。
50代と言えば、体力や知力が急激に衰えていき、踏ん張りが利かなくなると同時に、知的な柔軟性も失っていく人が多い。しかし、長く仕事を続けてきたためにプライドだけは高く、会社から見ると、非常に扱いにくい。そして、仕事量とは裏腹に、給料だけは高い。
再就職に問題がないのは、30代までで、それでも35歳を過ぎれば用心しなければ職が見つからないという危機的状況に陥ることになる。
企業は利益を確保するために、コスト削減と効率化を徹底しており、そのために若年層を非正規労働者にして50代以上の中高年をリストラするという策をどんどん推し進めている。
結局、中高年でリストラされた多くは、低賃金のプライドが打ち砕かれるような仕事をしながら生きるしかなくなる。低賃金の労働はどんなに頑張っても高賃金化することはない。
会社に残っても追い詰められ、リストラされたら再就職の場がなくなり、起業しても失敗の確率が高い。国自体が衰退していき、右肩下がりの時代が続くというのは、そういうことなのである。
若年層も貧困に落ちる。女性も貧困に落ちる。そして、いよいよ中高年も貧困に落ちていく。これが今、私たちが生きている時代のリアルな姿である。

しかし心配はない。みんなが貧困であれば、誰も不幸とは思わない。