“
・政治とは、政治権力を握り、それを保持することである。政治とは「我ら、人民」一般の福祉に関することではない。
・私たちは、政治について論じるときは国益とか公共財とか国民一般の福祉といったファジーな概念について考えたり話したりするよりも、特定のリーダーを名指しして、その行動や利害について考えたり、話したりする習慣を身につけなければならない。
・ばか正直な人は、ひどい政治体制をみても、その中で国営の保健機関や初等教育といったものから、民主国家よりも望ましいものと考えてしまう。
・独裁者は、農民を働くことができる程度に健康に、仕事ができる程度に教育を受けさせようとする。
・民主国家、すなわち多くの者に拘束される支配者に開戦を促すときには、公共の福祉が強調される。他方で、孫子の教えは、小さな盟友集団を頼みとする支配者にとっては妥当である。
・指導者がなすべきことは、国民に、攻撃されていると告げ、不戦論者を、愛国心に欠け祖国を危機に晒すものだと糾弾することであり、これはどこの国でも同じである。”